今回は2話連続で続くストーリーだよ。 幸福路建設によるソドク洞の人々の裁判の話だけど、本格的に始まるイ·ジュノとのロマンスとウ·ヨンウの母親の話まで~!内容が多いから、分けてお届けするよ!
7~8話にまたがる内容なので、8話の話が事前に出るかもしれないのでネタバレ注意!
誰のための幸せだろうか
ソドク洞住民を対象にした “幸福路” 道路建設事業の住民説明会の現場。道路の路線が村の中央を貫く計画案が発表されると住民たちは反発した。
すでに地下鉄工事、ゴミ焼却場建設などで不満がたまっている状況で、さらに道路が村を半分に分けてしまう計画なので激しく反対しているのだ。
結局、村人たちは “道路区域決定処分取り消し訴訟” を進行するために法務法人ハンバダを訪ねてきた。
しかし、土木科建築専門家たちの意見を聞いても勝ちにくい訴訟なので、チョン·ミョンソク弁護士は依頼を受けないようにしているが、ソドク洞に一度だけ訪問してから決めてほしいという要請にハンバダ一行はソドク洞に向かう。
名前は “幸福路” だが、新都市の人々だけを幸せにする路線なので、ソドク洞の人々は幸せではないのだ。
共生と効率の衝突現場、この道路は誰を幸せにしてくれるのだろうか。
アイロン、ペンス、脱北民事件の刑事訴訟とウェディングドレス、3兄弟の土地事件の民事訴訟、特許関連企業訴訟に続き、国家機関(官庁)を相手取って ”行政訴訟” が登場した。今度は国家を相手にした憲法訴訟まで出るかが関心が高まる!(笑)
私と席を変えますか?
ソドク洞に行く途中、イ·ジュノがチェ·スヨンが好きなようだというクォン·ミヌの発言を思い出したウ·ヨンウは、突然席を変えようと提案する。
ウ·ヨンウは “善男善女が並んで座った方が良いです” と言うが、正しくはハンサムな男と女を表現する時に使う言葉 “善男善女” 。 今回よく出てくる単語だ。
普通はただ “美男美女” という表現をもっとよく使っている。
チェ·スヨンのしばらくの間の幸せは、ソドク洞の榎(えのき)の坂道を登って終わった。
ウ·ヨンウが倒れて服が破れると、自分の服を脱いでウ・ヨンウに貸すイ·ジュノの姿を見るチェ·スヨンは、イ·ジュノの対象が自分ではないということを感じる。
榎の丘から眺めたソドク洞の感受性に陥ったハンバダ家族たちは依頼を引き受けることに決め、同時に業務地獄に陥った。
訴訟関連資料を持ってきてウ·ヨンウに細心の注意を払うイ·ジュノの姿に確信を得たチェ·スヨンは、ウ·ヨンウに私が思うにイ·ジュノがあなたを好きだと言うが、とんかつハンマーの真実ゲームで直接聞いたことを話しながら自分ではないと否定する。
쉽지 않아. 누군가 나를 좋아하는 건 쉽지 않아. 나도 그정도는 알아. 너는 선녀지만 나는 자폐인이잖아.
簡単じゃない 誰かが自分を好きになるのは簡単じゃない それくらい分かってる あなたは善女だけど私は自閉症でしょ
ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』7話 ウ・ヨンウ
自分の立ち位置についてあまりにもよく知っているウ·ヨンウが気の毒なチェ·スヨンは、イ·ジュノに態度を明確にしろとせきたてるが、イ·ジュノは戸惑うばかりだ。
空気読めないクォン·ミヌの発言のせいで(笑) イ·ジュノが何の罪を犯したっていうの(笑)
いろんな人を混乱させるなって言うが、イ・ジュノは何もしなかった(笑)
自分ではないことに対する嫉妬と悔しさよりは、ウ·ヨンウに対する真心のこもった心配が込められていた速射砲のようだったチェ·スヨンの台詞。
ウ·ヨンウが話すクジラの種類も覚えていることからすると、チェ·スヨンはいつもウ·ヨンウの話を真剣に聞いてくれたことが分かる。
そして、気持ちを確認したければ触ってみろというトン・グラミの怪しいアドバイスまで。
皆して狂っているウ・ヨンウの周りの人たち(笑) パキケトゥスをどうやって覚えていたの(笑) 発音も難しいんだけど(笑)
真剣対決
ソドク洞住民の裁判は始まり、相手側の弁護士はテサンのテ・スミ。登場シーンからオーラが感じられるテ·スミは、簡単ではない相手であることは間違いなさそうだ。
2人のライバルが一本橋で出会ったのだから、誰がより強いのか真剣対決が必要な瞬間。
第1ラウンドの初裁判は華麗なプレゼンテーションのテサンの圧勝!
いくら3Dだとしてもちょっと幼稚に見えたんじゃない?とも思ったり(笑)
実際の現職弁護士たちの意見では、行政処分を司法府がむやみに取り消したり無効判断をよくすることはないという。
三権分立を守るために政府の “明白な違法行為” がない限り、政府の裁量権を最大限尊重する判例が多いという。
しかし、ハンバダにはウ·ヨンウがいて、ウ·ヨンウにはすべてを記憶する “写真記憶能力” があった。
前述の行政訴訟が困難な理由は、行政官庁で既に多くの法理的問題を検討した上で実行するため、実体的な違法事由が発生しにくいという。
それさえもしばしば弱点があるところは手続き上の欠点だけで、実際にも行政訴訟の大部分の事件が環境影響評価が主要争点だという。リアルな現実反映。
ウ・ヨンウは写真記憶能力を利用して反撃のチャンスを見つけた。手続き上の欠点を発見したのだ。
2ラウンド2回目の裁判で久しぶりにイルカが登場し、ウ·ヨンウは環境影響評価時点に対する手続き上の誤りを発見し、テサンに反撃した。
しかし、ハンバダの攻撃を受けたテ·スミは “決定計画の樹立段階をいつとみるか” に争点を再び転換する余裕を見せた。
ウ·ヨンウの攻撃を回避したが印象的だったテ·スミは、裁判後ウ·ヨンウに握手を求め、ウ·ヨンウもそんなテ·スミの上手さに惚れてパパに話した。
裁判中、依頼人自ら補償金だけを狙うように誘導し、地域利己主義を持った人のようにフレームを変える場面もテ·スミの老練さが目立つ場面だった。 レベルの差が感じられる場面(笑)
公正と天下り
1回だけ
ウ·ヨンウにテ·スミの話を聞いたウ·グァンホはハン·ソンヨンに会い、その過程で大学時代の噂が事実だったことを確認してくれる。ついに明らかになるウ·ヨンウ出生の秘密!
이 세상은 영우에게 기회를 주지 않아
ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』7話 ウ・グァンホ
この世の中はヨンウに機会を与えてくれない
と、悪い後輩と結託してでもウ・ヨンウに機会を与えたいので、悪く利用するなら1度だけ使うようお願いする。
よりによってこの場面を目撃したクォン·ミヌは、ウ·ヨンウの父親がハン代表と知り合いだということを知った。
낙하산 맞네 역시 빽이 있었구나
ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』7話 クォン・ミヌ
天下りで間違いないね やっぱり後ろ盾があったのか
“낙하산(ナッカサン:天下り)” は上から指示が下って採用された人事や人を呼ぶ言葉で、主にニュースによく出てくる単語だ。“낙하산 인사 비리(天下り人事不正)”といった風に。
“빽(ベック:後ろ盾)” は後ろで支える勢力や人を俗に表現する言葉で、背景を意味する英語backgroundのバック(back)から来た表現だ。 主に、“빽이 든든하다(後ろ盾がしっかりしている)”、“빽이 있어~(後ろ盾がある~)” などとよく使う言葉だ。
原発音と表記は“백”が正しいが、ほとんどの俗語がそうであるように、大声で強く発音するため “빽” と書く。
びっくりだったのは、正確に説明するために国立国語院の回答を探したけど、俗語であるにもかかわらず、なんと「標準国語大辞典」に登録されている単語だった!(笑)
差異と差別
裁判以降、チェ・スヨンはイ・ジュノとウ・ヨンウ2人だけの時間を作ってくれ、クォン・ミヌと事務室復帰をしなければならない状況になった。
クォン・ミヌが不満を表し、”トンチョク(똥촉)は楽に行く資格がありません”と言うが、チェ・スヨンが言う”トンチョク(똥촉)”とは、糞(똥)=良くない=悪い+感覚=洞察力=センスの俗語で、洞察力が悪い場合によく使われる表現だ。
似たような言葉で“똥망했다(トンマンヘッタ:糞滅びた)”、“똥망(トンマン:糞滅)”という言葉も若い世代ではよく使う(笑)
だが、依然として気の利かないクォン·ミヌは、ウ·ヨンウの父親の話をしながら「皆一緒に怒って、緊張しなければならないのではないか?」として採用不正に対して熱弁を吐く。
普通の弁護士より遅れて1人だけで入社したので、不正就職が確実だという意見だ。
チェ·スヨンは、ハン·ソンヨン代表こそ、父親がハンバダの創立者なので世襲したのではないかと反問するが、クォン·ミヌは受け入れられない。
クォン·ミヌの考えも十分に疑うに値するし間違ってはなかったが、ただウ·ヨンウを苦しめたくて正義のふりをするなというチェ·スヨンの発言も十分共感できる状況だ。
クォン·ミヌの行動は弱者にだけ公正を要求する姿に見えることもありうるからだ。
ドラマの間ずっと見せていた “相対的な平等” と “絶対的な平等” が絶頂にぶつかる瞬間だ。
差別はダメだよ!! でも違いはあるから手伝わないとというスタンスのチェ・スヨンと、差別はダメだ!! でも、私が受ける逆差別はどうするんだ?というスタンスのクォン・ミヌ。
公正、能力主義、逆差別すべて韓国の現世代を貫くキーワードだが、いくら今の若い世代が公正と平等を要求したとしても公正だけを叫んで能力主義だけを追いかけて、重要なことは見逃しかねないということをクォン·ミヌが示しているからだ。
クォン·ミヌの偏狭さ、劣等感、自責の念に狭い見解までも全て感じられる今回の回だが、社会的弱者に対する相対的剥奪感を感じているクォン·ミヌの立場も十分共感できる。
絶対的な平等に対する欲求が高まっている今の韓国社会のように、クォン·ミヌは少しの配慮でも許せない、徹底的に能力主義に従うべきだと期待しているようだからだ。
だが、逆に能力主義だけで就職できる世の中だったとすれば、ソウル大学ロースクール首席のウ·ヨンウが就職できないはずがなかったはずだから、アイロニーな世の中ではないだろうか?
それだけ社会的弱者に対する概念は簡単ではないということだろう。
最近、韓国で起きているフェミニズム運動だけを見ても、違いと差別、そして逆差別、どちらか一方の意見だけを受け入れるのは難しいのが私たちの現実だからだ。
実際に不正就職だろうか
現職弁護士たちの意見によればクォン·ミンウの言葉のように、ロースクール1~2年生の時、ほとんどの学生が法務法人からあらかじめ採用が決定される場合が多いという。
しかし、卒業後も随時採用される場合があり、学生の時に他のところに採用が決まっても他の法務法人に移る場合も多くて、採用時点だけで不正採用を疑うことは難しいという意見だった。
弁護士の場合、活発に自由に転職が出来る方なので、1つの法務法人に5年務めただけでも長く務めた方に属するほどだという。
しかし、現職弁護士たちの言い訳?にもかかわらず、ウ・グァンホはウ・ヨンウの天下り採用が就職が難しいヨンウのためにしたことだと暴露した。
大きな傷を負ったウ·ヨンウは、自分ももう大人だから、1人で挫折したいと宣言して家を出た。 家出か…(泣)
よりによってイ·ジュノとの甘いロマンスがあった日だったのに…。 幸せと挫折を同じ日に得た日ㅠㅠ お父さんに挫折まで自分で何とかしたいという言葉もとても悲しかった…
おまけ*ロマンスのシーンの音楽のディテール
今回の資料を探しながら知ったディテールを紹介すると、ソドク洞の木の下で村民がバイオリンで演奏した曲はロベルト·シューマンの「トロイメライ(夢)」という曲。
ロベルト·シューマンと、大変な時期にシューマンをそばで世話をしてくれた妻クララとの暖かい関係をウ·ヨンウ(シューマン)とイ·ジュノ(クララ)で見せる場面だそうだ。
そこに歌のタイトルのように村人たちが村を守ろうとする小さな “夢” をほのかに演出した場面。
また、シューマンとクララは、“ブラームス”と親交が深かったが、パク·ウンビンがドラマ『ブラームスが好きですか?』(2020)でバイオリンを演奏したことを考えれば、製作スタッフが十分に意図して入れた細かいディテールの演出と見える。
『ブラームスは好きですか?』で男性主人公がシューマンの妻クララに片思いをしていたブラームスのように、自分のベストフレンドの彼女に片思いをした設定なのでシューマンの曲であるトロイメライが嫌いだが、ドラマでパク·ウンビンが男性主人公にこの曲を演奏してほしいと言った場面が出たというから、偶然あの曲が登場したわけではないということだ。
音楽は詳しくないから、文章を見ながら「うわぁ~そうなんだ~」と思っただけ(笑)次回予告の7話の胸きゅんシーンをもう一度復習して次回また会おう!