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ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』ep.13 あらすじ&解説 歌「済州島の青い夜」で年齢が分かる!

映画・ドラマで学ぶ韓国
ペコム
ペコム

また戻ってきた『ウ・ヨンウ』~!今回は連続するエピソードの13~14話について話そうと思う! 済州島に旅立ったハンバダの家族の服装のように、ドラマも急に軽くなった感じだけど、今回もやはり韓国の実際の事件! 景色の良い済州島でどんなことが起こったのか調べてみよう~★

おはる
おはる

内容はすべて知っていると思うけど、それでもネタバレに注意!(笑)

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済州島の青い夜

歌1つで年齢が分かる?

제주도의 푸른 밤
歌手ソン·シギョンの「済州島の青い夜」(リメイク)

떠나요 둘이서 모든 것 훌훌 버리고
제주도 푸른 밤 그 별 아래
이제는 더 이상 얽매이긴 우리 싫어요
신문에 티비에 월급봉투에~

旅立ちましょう 2人ですべてを捨てて
済州島青い夜 その星の下
もうこれ以上縛られたくないです
新聞にテレビに給料袋に~

「済州島の青い夜」歌詞中

今回のエピソードに 「旅立ちましょう 2人で~」で始まる歌がよく登場するが、1988年に歌手チェ·ソンウォンが発表した歌「済州島の青い夜(제주도의 푸른밤)」だ。

韓国のドラマや放送をよく見ると、済州島が出てくるシーンにはほとんど間違いなく登場するほど本当にとても有名な歌。

ペコム
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出演者が歌を口ずさむか、BGMかで必ず出るよ(笑)

済州島に旅立つハンバダの家族たち
出典:한국일보

済州島 = 済州島の青い夜 ” に象徴されるほどで、少なくとも前の部分の歌詞だけは知っている韓国人が多く、歌の前奏の波の音を聞いただけでもタイトルが分かるほど、多くの歌手がリメイクする歌の1つ。

それでこの歌の歌手を誰だと思っているかによって世代が分かれたりもする(笑)

ペコム
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波の音を聞かせて歌のタイトルを当てられなかったら、北朝鮮のスパイだと疑わなければならないくらい(笑)

腹よりへその方が大きい

ファンジ寺入口のチケット売り場
出典:다음뉴스

今回のエピソードは済州島ファンジ寺というお寺の入り口にある道路で、ハンベク山にだけ行こうとする人にも文化財観覧料を徴収することに対する “不当利得金返還請求訴訟” だ。

観覧料は3000ウォンで訴訟費用がもっと大きいが、費用は関係ないと依頼した。 腹よりへその方が大きい事件。

※배보다 배꼽이 더 크다(お腹よりもヘソが大きい)…本末転倒な状況を表現する韓国のことわざ

通常、費用的には合理的でなくても事件遂行自体が社会的意味を持っている場合が多いが、実際弁護士たちはこのような場合、同じ境遇に置かれた人々が一緒に団体で訴訟を進行することを推薦する。

ドラマの中のロケ地は済州島漢拏山(ハルラ山)の観音寺で、そこにはチケット売り場はない。

ペコム
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今回のエピソードは韓国の山で実際によく発生する論争だよ(笑)

腹よりへそが大きいクジラを想像しながら笑うウ・ヨンウ
出典:다음뉴스

病院での検診の結果を知ったチョン·ミョンソク弁護士の変わった心情により、済州道出張が決定、チェ·スヨンとクォン·ミヌ、イ·ジュノとひげ店長、トン・グラミまで一緒に行くことになった。

実際、弁護士によると、大手法律事務所にはチーム別にワークショップがあるものの、あれくらいの人数が出張に行くケースは、大型事件以外はほとんどないという。

そこに済州島での短い滞在期間で、裁判が何度も開かれるのは本当に不可能だという意見。

証拠も収集しなければならないし、裁判も早くしても月に1度なので、非現実的だということだ。

ペコム
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撮影を1度に終えなければならないスタッフを考えて、”ドラマ的許容” として許そう(笑)

見えるものがすべてではない

済州島のイルカの勉強をしているウ・ヨンウ、イ・ジュノカップル

ハンバダの家族みんなが楽しんでいる済州島出張。

健康に異常信号が来たチョン·ミョンソクはオープンカーに欲を出すなど浮いている姿を見せ、華やかな済州島の風景に密かに涙を拭いた。

派手な色のハワイアンシャツとは違って、彼の心情は全然明るくない。

訴訟対象だったファンジ寺の住職は、文化財である絵に対する説明をしながら “見えるものが全てではない” という発言をする。

私たち皆が時々忘れたり、勘違いすることだ。

そのうちの1つが健康で、そのうちの1つが家族ではなかっただろうか?

ひそかに涙を流すチョン·ミョンソク
出典:인사이트뉴스

今回のエピソードでは元気そうだが健康ではないチョン·ミョンソク弁護士と、健康ではなさそうだが健康なウ·ヨンウを眺めるイ·ジュノのお姉さんの話を通じて ”本質“ に対して接近する方法を語っている。

また、酒を買いに行ったチェ·スヨンとクォン·ミヌの対話場面は、権謀術数だらけの姿のクォン·ミヌにも家族を扶養しなければならない大人の責任感があることを示し、一生懸命働いてきたチョン·ミョンソク弁護士の離婚の話は、表向きは問題なさそうな夫婦間の葛藤の本質を示している。

素敵な職場とお金が結婚関係を維持する本質ではないから。

ペコム
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いくらなんでもクォン·ミヌは急に優しくなった(笑) クォン·ミヌが写真を撮る時チェ·スヨンの乱れた髪を見て言った “チュノ(추노)” はドラマ『チュノ』のことだよ! 奴婢に似てるって(笑)

新婚旅行中も忙しいチョン·ミョンソク弁護士
出典:인사이트 뉴스

そのうち、ウ·ヨンウの表現のように離婚を “突きつけられた” チョン·ミョンソク弁護士の姿は多くの現代人と似ている。

離婚前によくケンカしたのが問題だと思っていたが、すでに新婚旅行の時から始まっていたというチョン·ミョンソクの後悔のように、時間が経ってから気づく本質。

「何のためにそうやって生きてきたんだろう?」という発言は私たちにも当てはまる。

刺身屋で通話に忙しいチョン·ミョンソクに、食べ物が冷めると言って「刺身も冷める!!!」と怒る奥さんのセリフは、今回の一番印象深いセリフだった。多くのものが詰まっている悲しい怒りㅠㅠ

あ、今はだいぶ減ったが、1990年代以前の海外旅行が自由になる以前の済州島は、韓国人が新婚旅行に行く代表的な場所だった。

ペコム
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飲み会でチョン·ミョンソク弁護士のように急に雰囲気を冷めさせることを、”カップンサ(갑분싸)”と表現する。 急に雰囲気をひんやり(자기 위기를 늘하게(썰렁해지게))させた(笑)

新婚旅行中に刺身を食べるシーン
出典:다음뉴스

韓国の変な入場料

道路か文化財か

ドラマの中のチケット売り場(左)と智異山道路の華厳寺チケット売り場(右)
出典:뉴스원시사저널

今回の事件の核心は、道路だけを通行し、“文化財を観覧しなかったのになぜ観覧料を払わなければならないのか” と、山の中にある寺院の特性上、“道路だけを利用する者、文化財を観覧する者を区分できない” という論理の衝突だ。

ファンジ寺側は、チケット売り場が設置された県道はもともとファンジ寺の土地であり、ファンジ寺の寺院建物だけでなく周辺の自然まで一緒に文化財だと主張し、ウ·ヨンウとハンバダ側は、地方道路は国家が行政目的で作った ”公物“ であるため、国民に道路を自由に通行できる権利があるという主張で対抗し最終勝訴した。

チケット売り場のある道路は道路に過ぎないという本質を優先しなければならないということだ。

ペコム
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国家公共施設である道路は文化財法が優先ではなく、道路自体の目的に基づいて個別的に判断しなければならないということだ。 文化財法訴訟から行政訴訟に変わる過程。

実際の事件の話 – 智異(チリ)山

智異山老姑壇から眺めた智異山の風景
出典:뉴스탑전남

このエピソードは2000年代初めの韓国の “智異山天恩寺通行料事件” をモチーフにしているが、実際の事件はドラマより容易ではないため、1審では通行料を返還する必要はないという判決が出ており、2審と最高裁の3審まで行ってから通行料返還の判決が出た。

大韓民国初の国立公園である智異(チリ)山は漢拏(ハルラ)山を除いて韓国で最も高い山で、朝鮮半島の三神山、朝鮮民族の霊山と呼ばれる山だ。

智異山をテーマにしたドラマがあるほど韓国人に愛される山としてとても有名だが、山勢があまりにも高くて険しいため、登山客も道路を利用して車で登って、山の中間部分から登山を始める場合が多い。

その道路の入口にチケット売り場があるのだ。

ペコム
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訴訟対象は人々が最も多く訪れていたルートの天恩寺だったが、他のルートの道路にも他の寺院のチケット売り場がある。

チョン·ジヒョン主演のドラマ『智異山』(2021)
出典:헤럴드경제

天恩寺は1987年から国立公園の入場料とともに文化財観覧料の名目で通行料を受け取っていたが、

チケット売り場があるところは観光客が最も多く訪れる智異山老姑壇に行くために必ず通らなければならない道路で、天恩寺を訪問する意思がなくても、通行料を払わなければならなかった。

当時、通行料は1人当たり1600ウォンで、葛藤が続いた末、探訪客と市民団体は2000年、天恩寺を相手に訴訟を起こし勝訴した。

問題は観覧料を返還しろという判決の効力は当事者にだけ適用されるため、根本的な解決ではなかったということだ。その後も通行料をずっともらっていたから。

2007年、韓国の国立公園の入場料が全面廃止され、探訪客の苦情はさらに激しくなった。

2013年には登山客70人余りが再び訴訟を起こし、観覧料1600ウォンに慰謝料10万ウォンまで支給せよと判決したが、この訴訟もまた裁判当事者にのみ適用ㅠㅠ

天恩寺チケット売り場の実際の様子
出典:다음뉴스

国立公園の入場料の廃止によってさらなる混乱を招いたが、国立公園の入場料と文化財観覧料の差を一般人は区分しなかったためだ。

寺院の私有財産である土地に国家で道路を作ることによって発生することになった問題で、それを知らない探訪客の立場からは「お前たちは何で道路でお金を取るのか~」という主張が出始めたのだ。

続いたこの葛藤は2019年に環境部と文化財庁、全羅南道、天恩寺などが業務協約を結んでから解決された。

通行料を廃止する代わりに、自治体は道路を正式に買い入れ、政府は天恩寺周辺の探訪路を整備し、運営予算を作ることができる寺院の事業を許可したのだ。

とっくに政府が乗り出すべきだったのに、関係省庁別に論理が違っていてされていたのだ。

ペコム
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ちなみに天恩寺にはドラマ『ミスターサンシャイン』でコ·エシンとキム·ヒソンが最後の別れを交わしたスホンル(수홍루)という橋が有名だよ(笑)

ドラマ『ミスターサンシャイン』に登場した天恩寺スホンル
出典:경인일보

韓国人の勘違いと誤解

最初の訴訟後から20年ぶりに天恩寺の問題は解決されたが、全羅道と慶尚道をまたぐ広さと規模のために、智異山にはいくつかの道路にチケット売り場がさらにあり、そこらは依然として通行料を受け取っている。

国民が別途で文化財観覧料徴収することに対する反感が激しくなり、観覧料を受け取っているほとんどの寺院がホームページと案内文などを通じて説明をしているが、寺院側に抗議する状況が絶えず起きているのだ。

道路ではなく山の入口で登山客にお寺の観覧料をもらうところも多いのだ。

ペコム
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公務員たちは一番苦情が多かった所だけ先に解決したんだよ(笑) 智異山を含めた他の山はまだ喧嘩中(笑)

2023年1月現在、主要寺院の文化財観覧料
出典:다음뉴스

この衝突の根本的な原因は、国民に道路は公共財として誰でも利用できる施設だという意識があること、そしてほとんどの寺院が国立公園内に存在しているという点からくる誤解もある。”国立” の名称からくる錯覚。

国立公園でなぜ国家でもない寺院が金を受け取るのかという反発心。

宗教団体がそのお金で本当の文化財保護のために使っているという信頼もまたないため、一般国民の立場からは山道を塞いでお金を奪い取る “山賊” の通行税と見るのだ。

ペコム
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ある国会議員が “山賊の通行税” いう表現を使って仏教徒に議論になったことがある(笑)

“山賊通行料” 怨声が高かった天恩寺入場料が消える(智異山天恩寺全景)
出典:중앙일보

結局、一番大きな問題は、国立公園を “国家所有” と誤って認識していることにある。

国立公園全体を国が所有している場合が多い海外とは違い、韓国の国立公園内の私有地は32.1%に達する。 そのうち寺院の所有地が全体の約7%。

1960年代の軍事政権時代に、寺院が持つ文化遺産と自然環境の価値を高く評価し国立公園に指定したが、事前議論が全くなく寺院私有地を半強制的に編入して生じた問題。

自分たちの土地が国立公園に指定されて、土地を開発したり売ることができないので、一種の補償として “文化財保護法” に基づいて入場料を徴収できるようにしてきた慣行のようなものだった。

文化財の管理費用も必要な寺院の立場では、悔しい部分があり得る状況だ。

江原道雪岳山の入口で受け取る寺院の文化財観覧料(登山だけの人も払わなければならない)
出典:한겨례신문

しかし、国民が国立公園は無料で認識している部分や、寺院の私企業化を疑うのは間違っていないと思う。

政府は説明不足で、寺院は観覧料をきちんと使っているという信頼を与えなかったからだ。

今年、韓国政府は2023年5月から寺院の観覧料と入場料を全面廃止すると発表した。

でも内容が少し曖昧なのが、お寺が文化財観覧料を割引したり無料にした場合の減る収入を、政府が支援してくれる方式。

仏教宗団の不正を暴露しようとする僧侶と阻止しようとする僧侶たちの戦いの様子(2013年)
出典:일요신문

もっと早く出るべきだった法案だが、政府の言葉のように “全面的” に消えるかは見守らなければならないようだ。

私がお寺の立場なら、政府の監視をお金をもらうより、自分たちが楽に管理できるお金を好むと思う。

ペコム
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韓国の山で起きている不思議な制度について調べてみたけど、実はこの全ては僧侶たちを信じられないことが一番大きな原因(笑) ドラマで見せてくれなかった掛仏と似た作品を見て、今回は終わりにするよ~(笑)

国立中央博物館に展示中の国宝第299号「公州新元寺掛仏」
出典:뉴스핌
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