今回は前回少し紹介した “ずり落ちたウェディングドレス” のエピソードだよ!スタートから美人俳優が登場するって(笑) 早速スタート!
新郎もイケメンだったってよ(笑 今回もネタバレが少しあるので気を付けてね!
自尊心の価格
雨が降る夕方の営業終了時間、ウ·ヨンウのり巻きを訪ねてきたハン·ソンヨン代表。
「グァンホ先輩、久しぶりだね」という挨拶で2人の関係に対する好奇心を残したまま1話は終了。
第2話は結婚式場の場面から始まる。
新郎新婦の行進中にずり落ちた新婦のウェディングドレス。そして新婦の背中に刻まれた観世音菩薩の刺青。それを眺めながら驚く招待客たちと舅の姿。
中堅企業の会長である新婦キム·ファヨンの父親は、ハンバダの事務室を訪問し事件を依頼する。
“私の自尊心の値段” を取ってくれとわがままを言う。
1000人の招待客の前で娘の裸体が明らかになったことより、結婚式が破婚の危機に追い込まれたことよりも、キム会長は自分が恥をかいたことが重要だと話す。
恥をかいたのだから自尊心を傷つけた価値10億ウォンはもらわなければならないというキム会長。
デヒョン建設社長の息子とのこの結婚式は費用だけで2億3千万ウォンがかかった超豪華結婚式であり、2億4千万ウォン相当の慰謝料を提示したホテル側の悪くない提案を受け入れられずにいる状況だ。
태산이 못하는 일, 한바다는 한다는 거 보여드리죠
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ハン・ソンヨン代表
テサンができないこと、ハンバダはするということをお見せしましょう
と言い、業界1位のテサンも諦めたことを、自尊心のために受け入れたこの事件の適当な慰謝料は?
ドラマでは土地贈与に対する特別損害認定でキム会長が勝訴したと出ているが、実際の状況なら直接的な過ちを犯した職員たちが贈与計画を全く知らなかったので、単純にウェディングドレスを変えた職員たちによって数百億ウォンの賠償責任を問うのは理にかなわず、特別損害認定できない確率が高いそうだ。
ホテル側が提示した金額程度が適当だという意見。
先ほどキム会長の無理矢理と表現したが、実際に生きていれば、こういう場合がよくあると思う。
“ 悔しいのに、その賠償(報償)をまともに受けられない場合 ”
このような時、“賠償” と “報償” の違いを区分できない人もよくいるし、物質的損害に対する賠償金(報償金)と精神的損害に対する慰謝料(慰労金)に対する違いもかなり紛らわしい。
そして賠償や報償は被害規模の算定が明確だが、精神的ストレスや感情の消耗に対する慰謝料はほとんど認めてくれない。
韓国には韓国消費者院(旧·韓国消費者保護院)という紛争調停機関があるが、最もよくある購買物品に対する紛争でも法は自尊心の値を測定してくれない。
ドラマの中のキム会長はウ·ヨンウ弁護士のアイデアで10億ウォン近くの慰謝料を受け取ったが、私たちにはウ·ヨンウ弁護士がいないT_T
ただ弁護士事務所を訪ねる程お金がない(笑) ショッピングモールのポイント数千ウォンだけもらって、悔しくても我慢しなければならない人生(笑)
結局、自分の自尊心の価値は自分が守らなければならないので、この機会に賠償と報償の違いだけでも区分できるようになろう!
報償…国家または団体が適法な行為により国民や住民に加えた財産上の損失を返すために提供する対象
賠償…人の権利を侵害した人がその損害を弁償すること
他人の被害を返してくれるという共通点があるが、報償は “合法的” な行為を原因とし、賠償は “不法的” な行為によって発生した被害を返すという部分で差が発生することになる。
この部分だけでもよく知っていれば、損することなく生きられるから必ず覚えよう!(笑)
キンパを食べる理由
障がいを素材に演出したり演技したりするのは簡単ではない。少しでも線を越えても障がいを戯画化、あるいは卑下だと非難されるからだ。
『ウ·ヨンウ』もまた、これに対する論難がなかったわけではないが、自閉スペクトラム症について非常にシンプルで自然な方式で表現していると思う。
自閉スペクトラム症のいくつかの代表的な症状があるが、周辺環境に対する過敏な認識は、就寝時にアイマスクと耳栓着用、そしてヘッドホンを着用することで演出している。
そして接触に対する感覚的な敏感度が強い場合もあって、それがひどい場合にはバクテリアや細菌のせいでも接触を避けなければならない場合があるというが、皆さんご存知のようにウ·ヨンウは父親とも接触を最大限避けている。
この部分を象徴するように今回ウェディングドレスを着たウヨンウはその感じとストレスを “品質表示タグみたいな感触で着心地が悪い” というセリフでシンプルに表現している。
また、味覚の敏感度も敏感な場合が多いそうだが、ウ·ヨンウが毎日食べるキンパは感覚の過敏度を表現する行為だ。ウ·ヨンウのセリフでも分かる。
아침에는 항상 우영우 김밥을 먹습니다. 김밥은 믿음직스러워요.
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ウ・ヨンウ
재료를 한눈에 볼 수 있어 예상 밖의 식감이나 맛에 놀랄 일이 없습니다
朝はいつもウヨンウキムパを食べます。 キンパは頼もしいです。 材料が一目で見られ、予想外の食感や味に驚くことはありません。
キンパは材料が多く、多様な味と食感を持った食べ物なので、キンパを食べられるウ·ヨンウは味覚の敏感度では軽症と見られるそうだが、これは祝福になることもあり呪いになることもあるそうだ。
これが完全に敏感な場合は、材料や成分を変更することを “変化” として処理できず、パニックに陥ることもあり、日常のルーティンを壊すこととして敏感に反応することもあるからだ。
ドラマで父親が作ったキンパのハムが変わったことを知ったウ·ヨンウは✕字にして反応を表現したが、実際には表現しない場合もあるという。
このようにこのドラマはウ·ヨンウの小さな行動を通じて自閉スペクトラム症を持った人々がする不思議な? 行動について私たちが彼らを少しでも理解できるようにしてくれている。
毎日父親が作るウ·ヨンウキンパを食べるなら、オープニング映像のキンパと形と個数が同じなのに、ハムで作ったx字表示を確認したらハムが13個だったの。映像ののり巻きは15個! ウヨンウは2回は試したということだよ(笑) そして似たような大きさの13個のハムの長さを推測してみると、ウヨンウはキンパの端の部分から食べる。両側の端の部分の材料はどうしても長さが長いから(笑)
なんでそれをわざわざ数えたの?(笑)
“自分で食事の支度をしたことがありますか?”
クジラは知っているが人間は知らない
状況把握のためにウ·ヨンウとクォン·ミヌは新郎と新婦に会うが、私たちが予想する反応ではなかった。
「夫を愛していますか?」と質問しても答えられない花嫁と、部屋の隅に置かれた夫の写真。破婚危機を目の前にした新婚夫婦と見るには、何だか変な部分が多い。
新郎新婦の姿に怒ったクォン·ミヌは、金持ちは大人になれない法律でもあるのか?と彼らを非難する。
権謀術数まで使いながら社会で生き残るために熾烈に生きているクォン·ミヌの立場では、2人ともあまりにも大人げないからだ。
신랑이나 신부나 순 애새끼들이구만 무슨 결혼을 한다고, 다 차려진 밥상에 숟가락 올릴 줄만 알지
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 クォン・ミヌ
新郎新婦は子どものままだと思わない?親に頼りっぱなしだ
というクォン・ミヌの発言。
“ 차려진 밥상에 숟가락 얹다(用意されたご飯にスプーンを添える) ”
韓国で、“他人のすることにただで便乗して利益を得ようとする”という意味で主に使う言葉だ。
親に依存する新郎新婦に対する非難の意味として使われたのだ。
似ている意味で若者たちは大学の “조별과제(グループ別課題)” とよく言う。少数の人だけ熱心にする場合(笑)
“スプーンをのせる” は、逆に謙遜の意味で使われる場合もあるので下のリンクを参考にしてね。
아마 재들은 저 나이 먹도록 스스로 밥상 한 번 차려 본 적도 없을 걸요?
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 クォン・ミヌ
多分あの2人は自分で食事の支度もしたことないはず
권민우 변호사는 스스로 밥상 차려본 적 있습니까?
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ウ・ヨンウ
クォン・ミヌ弁護士は自分で食事の支度をしたことがありますか?
クォン·ミヌの発言にウ·ヨンウはびっくりして質問をする。
一般人が障害に対して当然だと思う部分があるように、ウ·ヨンウもまた自分の行動に対して当然考えてきた部分だ。“お父さんが作ってくれた” ウ・ヨンウキンパを食べること。
そして1話の初出勤記念の服を用意してくれたのもお父さんだったし、お父さんに多くのことを依存しなければならないウ·ヨンウは “独立” という単語の前では自由ではないのだ。
ウ·ヨンウは、イ・ジュノに一生母から独立せずに一緒にいるシャチの話をしながら、自分の人生について弁解しようとするが、人の人生はクジラとは違う。
陸地に上がってきたクジラのウ·ヨンウは、社会の中に入るためにまだ学ばなければならないことが多い。
しかし、まだ社会化が進んでいないせいか、クジラの話を聞いてくれるイ·ジュノという存在がとても嬉しくてウ·ヨンウはイ·ジュノの立場は全く考慮せず、その中で圧巻はトイレの前で待機まで…。
オキアミとシロナガスクジラの大便の話はウヨンウの味方になれなかったよ(笑)
ウ·ヨンウは人間が深海より月の裏面について知っていることが多いと言ったが、ウ·ヨンウも人間よりはクジラについてもっとたくさん知っているようだ。
(생략) 대왕고래의 대변은 붉은 색입니다. 주식인 크릴이 붉은색이거든요.고래의 대변은 바다 깊은 곳에 있는 영양분을 해수면으로 뽑아 올리는 일종의 펌프 역할을 합니다.
고래는 깊은 바다에서 먹이를 먹고 해수면으로 올라와 배설을 하는데 그 대변이 바로 식물성 플랑크톤의 영양분이 되거든요.シロナガスクジラの糞は赤いです。主食のオキアミが赤いからです。クジラの糞は深海の栄養分を海面に引き上げる一種のポンプの役割をしています。クジラは深海で餌を食べて海面で排便するんですが、その糞はプランクトンの栄養分になるんです。
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ウ・ヨンウ
このような膨大な分量の台詞を、非常に速い速度で正確に発音するウ·ヨンウ役をパク·ウンビンが消化できる理由は、おそらく彼女の過去があったからかもしれない。
パク·ウンビンは子役時代KBSのギャグコンサートという番組の“おしゃべりマン”コーナーで活動した経歴がある。
おしゃべりマンコーナーは言葉通り、言葉が多くて覚えるのが上手な超能力者に関する人気ギャグコーナーだった。
ソウル地下鉄の全駅の名前を順番に速く言うことで有名だったコーナー(笑)
台詞だけ聞いてもパク·ウンビンの発声と発音なので、ウ·ヨンウによく似合っていると思う。
ラインや形に対する強迫のある自閉スペクトラム症の症状のように、発音もスマートで正確にしているという感じというか?
その多くの台詞が本当に耳の中に入ってくる時は、製作陣がパク·ウンビンを待っていたことが理解できるほど。
その正確な発音で「スヨン?」と叫びながらトイレをノックする場面では、人を2回殺すんだよ(笑)
惚れましたか?
イ·ジュノと夫婦役を演じたチェ·スヨンは “チャギヤ(ダーリン)” の呼称を練習しながら、しばらく幸せだったが、揺れ動く心臓のせいか、大腸も一緒に揺れ動いた。
急いで到着したホテルのトイレでズボンを下ろす前に「違うよ~まだ違うよ~」と叫んだが、今回もチェ·スヨンの大腸は彼女の意志とは関係なかった。
어떻게 오셨어요?
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 イ・ジュノ
どうやって来たんですか?
지하철 타고 왔습니다
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ウ・ヨンウ
地下鉄に乗って着ました
頑なにおやじギャグを飛ばしてくれたウ·ヨンウは、ラベルもなく、一番楽に見えるパジャマを持ってきた。
全てを諦めたチェ·スヨンが「どうせ私は間違っている」、「この結婚はあなたがやって」とイ·ジュノとの関係設定について説明し、ウ·ヨンウに引継ぎをお願いする場面は、2000年代初め、俳優チョン·ジヒョンを韓流スターにした映画『猟奇的な彼女』(2001)の名場面パロディだ。
タイトル通り猟奇的な彼女だった彼女の新しい彼氏になる人に、男性主人公が多くのことを頼んだ場面だ。それでBGMも猟奇的な彼女のテーマ曲OSTだった「IBelieve」が流れている。
あまりにも有名な場面なので、韓国の映画やドラマで何かを頼む時によく出るセリフと音楽だよ。 この音楽が流れて何かを頼むなら『猟奇的な彼女』を思い出せばいい(笑)
お腹の中にイ・ジュノの赤ちゃんではない、他のものが詰まっているチェ·スヨンを後に残してウ·ヨンウとイ·ジュノはウェディングホールを訪問し、トイレに残されたチェ·スヨンはウェディングホール職員の内部情報を聞くことになる。
ウェディングホールの職員がパンの手伝いをしながら話した “パンシャトル(shuttle:빵 셔틀)”は、韓国で起きている校内暴力の一形態を呼ぶ単語だ。
“休み時間や昼休みにパンの手伝いをする人”
主に力の強い生徒が弱い生徒を個人の召使い程度にこき使う状況をいう単語。
それさえもお金を払って “お使いだけ” させれば幸いな状況だ。ドンシャトル(お金)、タバコシャトル、携帯電話シャトルのような派生語もあるそうだ。(一一”)
前で紹介したとても不便なドレスを着たウ・ヨンウと、誰が見ても一目ぼれしたイジュノの写真(笑)イ・ジュノの表情が露骨すぎるんじゃないかと(笑)
ウェディングホールに潜入したウ·ヨンウとイ·ジュノは楽しく新婚夫婦遊びを楽しんだ。そして誕生した2話最高の名場面と名台詞、そして美男イ·ジュノのぼうっとした表情まで。
반했습니까?
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ウ・ヨンウ
惚れましたか?
どこの男があの表情と笑顔を見て “いいえ” と拒否できるだろうか。
고래이야기 말고는 저한테 하고싶은 말 없으세요?
Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 イ・ジュノ
クジラの話意外で私にしたい話はないですか?
クジラの話は時間を決めてからにしようという非常に傲慢なイ・ジュノは直ちに死刑に処すべきだ(笑)
ウェディングドレス事件と父のキンパを通じて精神的な独立を語る回だったけど、これくらいならウ·ヨンウに従属されても思い残すことはない(笑)
少数者と性的少数者
韓国での議論ーカミングアウト(comingout)
慰労金の金額ではなく、本当に依頼人の心を覗こうとしたウ·ヨンウ弁護士のおかげで、キム·ファヨン新婦は父親から精神的な独立を成し遂げた。
そして裁判が終わってから聞くことができた依頼人の本心。
仏教を心から信じており、刺青も分別のない時にいたずらをしたのではなく、結婚するなら自分が愛する人としたいというカミングアウトまで。
キム·ファヨンの発言のように「私の裁判であり、私の結婚であり、私の人生だ」は正しいが、あまりにも突然の展開と結末。
カミングアウト(comingout)…’外に出る(coming out the closet)’という言葉から由来した単語で、性的少数者が自ら自分の性アイデンティティを表していることを指す。主にゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーと明らかにすることを意味する。
最近は、人とはっきり異なる政治的志向性、信念などを公開する時にも使用されるなど範囲が広くなっている。
放送以後、韓国ではやはり多くの議論が起きた。
キム·ファヨンの突然の性的少数者カミングアウトも議論だったが、それよりは2話の始まりと終わりから出てきた台詞の方が問題だった。
結婚と結婚式に対するウ·ヨンウの考え方。
저는 결혼하지 못할 확률이 높습니다 자폐가 있으니까요. 하지만 만약에 사랑하는 사람이 생겨 결혼식을 한다면 동시 입장을 하겠습니다.
아버지가 배우자에게 저를 넘겨주는 게 아니라 제가 어른으로서 결혼하는 거니까요.Netflixドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』2話 ウ・ヨンウ
私は結婚できない確率が高いです。 自閉症があるからです。 しかし、もし愛する人ができて結婚式をするなら同時入場します。父親が配偶者に私を譲るのではなく、私が大人として結婚するのですから。
娘のウェディングドレスを強要したり、父親が娘を引き渡す旧時代的な結婚慣習に対する認識の転換としてのみ受け入れるには曖昧な部分が多かったためだ。
その中で、ウ·ヨンウの最後の発言は韓国で極端なフェミニズム運動をする人々の主張と非常に似ていたのだ。
“父と男性の役割を引き下げ、女性の同等さを要求する”
個人的に男女平等の必要性に対しては同調するが、こういう方法が果たして正しい方式の “男女平等” の過程なのか分からない。
キム・ファヨンのカミングアウトなのか、ウ·ヨンウのカミングアウトなのか、それとも作家のカミングアウトなのか分からない状況だ。
特にこの回ではずっとキム・ファヨンを通して、自身の “精神的独立” に苦しんでいたウ·ヨンウの口から、あんな発言が出てくるということが納得しにくかった。
“自分でご飯を作ったこともない” ウヨンウで、
“自分でご飯を炊くことができない” 自閉スペクトラム症だったので、
他の誰よりも父の犠牲の中で育ったウ·ヨンウが、母なしで苦労してきた父の役割は無視して、新郎新婦の同時入場のような同等さについてはあまりにもよく知っている?
クジラの話を受け入れてくれる人が出来て、頑なに楽しんでいたウ·ヨンウの社会性を考慮すれば、これが可能な話なのか、少し理解できない。
ウヨンウは社会的少数者だったが、突然一般人になった感じというか?
自閉スペクトラム症も、ウ·ヨンウも、現実世界の女性・男性みんなが同等にならなければならず、同等でなければならないと応援する立場だが、今回の回のすべてのストーリーを否定する発言みたいだったからだ。
もちろん単純に韓国でウ·ヨンウの台詞だけで議論になったわけではない。 ウ·ヨンウもそう思うかもしれないから。
裁判で検事が新婦キム·ファヨンの心境が含まれていたインターネットコミュニティの記事を公開した時、キム·ファヨンのIDは “샐리 라이드(サリーライド)”。
サリー·ライド(SallyKristenRide:1951.5.26~2012.7.23)は、米国初の女性宇宙飛行士で物理学者、そしてレズビアンだったため、このように調査が徹底した作家がウ·ヨンウの台詞も意図していると疑われているのだ。
はぁ…よく分からない…
突然の展開は結局、論議を呼んだだけだった。
個人的に私たちの “ウ·ヨンウ” を作家のメッセージを伝える道具として利用しないでほしいという願いだ。
“映画はメッセージを盛り込む道具ではない” と語った『パラサイトー半地下の家族』のポン·ジュノ監督のインタビューを思い浮かべ、今回は締めくくり。
ウ・ヨンウを無視する訳ではないけど、30万ウォンのコース料理を売っている食堂で1日中キンパを作ったお父さんにキンパを買ってくるウ・ヨンウだよ?(笑) そのキンパを食べ終わる前にあらかじめ準備してきたような結婚の台詞を言っていたウヨンウはどこか見慣れなかったんだよ(笑) ウ・ヨンウを返して~!
韓国でカミングアウト(comingout)で議論を呼んだ男
韓国の歴史と文化には当然ながら多くの長所と短所がある。
その文化を語る時、韓国の若者たちがよく使う言葉の中に “儒教タリバン(유교 탈리반)” という韓国を指す言葉がある。儒教+イスラムのタリバン=儒教のタリバン
韓国で儒教精神を過激かつ厳格に強要する文化を批判するときに使う表現だ。
朝鮮時代を少しでも学んだことがある人は分かるだろうが、儒教と性理学に基づいた理論と学問の時代で、礼儀と規定、名分と体面を非常に重要視した時代だ。
そのような時代がこの地で500年近く維持され、その基盤の上に光復以降(1945年以降)は保守的なキリスト教文化まで広まった。東洋の保守儒教+西洋の保守キリスト教。
そのような精神思想の土台の上に、北朝鮮問題による序列と階級中心の軍隊文化まで追加。
そのため、韓国文化の随所に非常に保守的で閉鎖的な文化と慣習が多い。
その中の一つがまさに “性的少数者” 問題。
伝統の儒教でも西洋のキリスト教でも受け入れられなかった文化だったので、東洋文化のほとんどがそうだったが、韓国の場合はもっとひどかった。
社会的偏見と差別によってその数字は非常に少なかったし、自分たちのアイデンティティを表現するということは想像もできない雰囲気だった。
特に男性の場合、軍隊文化まである韓国でホモやゲイなどという性的少数者は、“男性らしくない” とされてしまうため、ますます蔑視された。
そんな社会的偏見の中で2000年のある日、芸能人1人がカミングアウトをした。
放送人ホン·ソクチョン。
おそらく、韓国の歴史上初ではないかと思われるが、分野に関係なく名前が広く知られた人の中で最初のカミングアウト。
その当時は私も幼かったので「あぁ~あの人はなんとなくちょっと気持ち悪いな~」と、私も一緒に非難の視線を楽しんでいた。
しかし時が経ち、ホン·ソクチョンの人生を見守っていると、本当にすごい勇気を持った人だと思う。
銃刀を持ったどんな将軍よりも大きな勇気を心の中に持っている人。
文字通り、韓国で自分が “埋葬” されることを知りながらも、性的少数者の問題が韓国社会で一度でも公論化されることを願い、自分の恥部を堂々と明らかにした人だ。
当時、新聞のトップ記事だったニュースのタイトルだけを見ても、その時の社会の雰囲気とその後のホン·ソクチョンが経験したことが分かる。
“ホン·ソクチョン、私はホモだ”
“ホン·ソクチョン、私は男が好きです”
現在の悪質コメントが書いた文でもなく、有名な日刊紙のタイトルたち。
同性愛に対する無知と嫌悪だけが存在した当時の韓国社会の認識をそのまま示す記事が殺到した。
数年間、放送出演を拒否されてまで自分の犠牲をした彼の勇気がなかったら、まだ韓国は儒教のタリバン国家にとどまっているかもしれない。
性少数者と同性愛の不毛地に他ならなかった韓国という国に “同性愛” という大きな話題を投げかけただけでも韓国の性少数者文化が数十年は早く定着したと思う。
ドラマ『ウ·ヨンウ弁護士は天才肌』を通じて、私たちが知らなかった “少数者” の一部である自閉症スペクトラム症に対する関心と理解度を高めることだけでも十分価値があり意味があると思うので、あえてより多くの社会的メッセージを込めようとしたり、作家個人の性向までは強要しないでほしいという願いだ。
もう十分面白いし、意味もあるドラマじゃない?