今日はGWだから、私が大切にしている映画の1つを紹介しようと思う。韓国映画だけど、韓国よりも外国の映画ファンに知られている隠された名作で、難しくないし、重くないので気軽に鑑賞できる映画だよ!
実は、私もこの映画は大好き!面白いしほっこりした気持ちになる暖かい映画♥ 連休中に是非観てほしいな!
興行失敗作を紹介する理由
俳優チョン·ジェヨン、チョン·リョウォン主演の2009年作『彼とわたしの漂流日記(김씨표류기/金さんの漂流記)』は映画『ヨコヅナ・マドンナ (천하장사 마돈나)』(2006)以後、イ·ヘジュン監督の2番目の演出作品で興行成功したコミック映画『風林高(신라의 달밤)』(2001)、『品行ゼロ』(2002)の脚本家として有名になった監督だ。
イ·ヘジュン監督は製作会社の名前 “キラキラ(반짝반짝)” のように、かわいらしく芸術性があってアイデアのいい映画を作ってきた。しかし問題は、ほとんどが興行に失敗したということ。
『彼とわたしの漂流日記』は70万人の観客を動員したが、監督の責任だけではないだろうが、映画ポスターで失敗した代表的な韓国映画に選ばれるほど、ポスターが問題だった。
広報業界でマーケティング失敗の代表事例として何度も言及されるほどの2大映画だ。
『彼とわたしの漂流日記』と『地球を守れ(지구를 지켜라)』(2003)
ポスターを見ただけでも安っぽさが漂う素晴らしい出来栄え(笑) 同じ人が作ったのではないかと思うほど似ていて、クリックさえ迷わせるポスターだ。もう1つ追加するなら『最後まで行く(끝까지 간다)』(2014)のポスターも悪名高い。
英語タイトルはCastaway on the moon。
タイトルから亜流作品のにおいがするが、2000年全世界大興行を記録したトム·ハンクス主演の映画『キャスト·アウェイ(Castaway)』(2000)を真似たものと見られる。
ここに無人島漂流記のストーリーのコミック部分を強調しようとして、あんなポスターが出てきたのではないかと推測されるが、映画『キャスト·アウェイ』はバレーボールボールメーカー「ウィルソン」と宅配会社「FedEx」を全世界に知らせた代表的なマーケティング成功事例映画だということを考えると皮肉なことだ。
さらにイ·ヘジュン監督が演出した次の映画『私の独裁者(나의 독재자)』(2014)もポスターが内容と全く合わず、興行失敗。この程度なら習慣か趣向か…
イ·ヘジュン監督は2019年、イ·ビョンホン、ハ·ジョンウ、マ·ドンソクをはじめとする有名俳優たちと巨大な制作費を持ってとても無難で常套的な映画『白頭山(백두산)』(2019)を作って初めて商業的成功を収めたよ。
この映画は、海外の韓国映画ファンはポスターに対する先入観がないためか、海外コミュニティにはおすすめの韓国映画としてよく紹介されていて、海外の映画学科の授業の教材として使われるほど、意外な人気だ。
キム·ギドク監督やイ·チャンドン監督、ポン·ジュノ監督の映画のように、すごい芸術性の高い作品ではなくても、意外にも順守した、軽く見えても深みのある良い映画だと思い、おすすめしようと思う。
特に日本人には馴染みのある引きこもりが主なテーマで、韓国に来たことがある人には馴染みのある漢江(ハンガン)や汝矣島(ヨイド)付近が背景だから、拒否感なく見られるはずだ。
大物映画じゃないからあまり期待しないで、隠された名作を発掘する!という感じで一緒に楽しもう!
出演陣とエピソード
映画の中の金さん(キムソングン)役を担当した俳優チョン·ジェヨンさんはコミック映画に多く出演していたが、信頼できる演技力を誇る韓国俳優の1人だ。
このブログでも少し紹介した映画『シルミド(실미도)』(2003)から『トンマッコルへようこそ(웰컴투 동막골)』(2005)で有名になり、2008年の『公共の敵(공공의 적)』で完全に大ヒットした俳優だ。
この時期の全盛期にはあまりにもコミック作品にだけ出演して残念だったが、コミック×チョン·ジェヨンさんの組み合わせは失敗はないと見てもいいほどの俳優。最近はコミック作品があまりなくて残念。
韓国の第1世代アイドルグループ「シャクラ(샤크라)」出身のチョン·リョウォンさんは、グループ「ベビーボックス(베이비복스)」出身のユン·ウネさんと共に、歌手出身アイドルの俳優活動に対する認識を変えたきっかけを作った俳優だ。
2005年の韓流ドラマ『私の名前はキムサムスン(내이름은 김삼순)』で演技力が認められ、今の多くのアイドル出身俳優たちには先導者のような役割を果たした。映画よりは主にテレビドラマによく出演中。
幼い頃に移民したためオーストラリア国籍だが、そのためか韓国式の量産型ではない独特なファッショニスタとして有名で、多くの広告モデルとして活動するほど20~30代女性たちの人気俳優だ。
チョン·リョウォンスタイルと呼ばれるほど、チョン·リョウォンさんが身に付ければ色んなアイテムが流行していた。
チョン·リョウォンさんは、この映画では引きこもり役だったので、ほとんどが1人の撮影。多くのスタッフの前で1人だけ演技をするのも負担だったし、同僚俳優がいなくて映画撮影期間中ずっと寂しかったとインタビューした。
俳優チョン·ジェヨンさんとは映画後半の撮影の時だけ会うことができたそうだ。そう考えれば、この2人はそれぞれ一人で撮影する時間がほとんどだった映画だ。
映画の中でチョン・ジェヨンさんの裸体が出てくるにも関わらず、映画の等級審査では12歳以上観覧可能の判定を受け、15歳以上だと考えていた制作会社も意外だったという。
審査委員会の判断は “煽情性がない”とのこと。
では、チャパゲティの空の袋を切実に眺める男の事情と本格的なストーリーへ出発~!(笑)