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映画『王と生きる男』②韓国映画の希望と絶望、チャン・ハンジュン監督とは?

韓国の芸能

前回の記事(リンク)の通り、韓国映画界は絶望のどん底に陥っていたが、まさに予想外の映画が大ヒットし、新たな希望をもたらしている。

映画『王と生きる男』は、監督のせいで誰も期待していなかった反面、逆に監督のおかげでヒットした作品でもある。チャン・ハンジュン監督とは一体誰なのか、そしてなぜ韓国人がこの映画に全く期待していなかったのか、みてみよう(笑)

初めて聞く名前の監督だけど、どんな事情があるのかな?(笑)

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新しい希望

史上最高の製作費を投じた映画『HOPE』

『財閥家の末っ子』視聴率14.9%の快進撃 出典:NAVERニュース
原作を台無しにしたことで有名なドラマ『財閥家の末息子』

2025年、韓国映画界の最後の砦だったポン・ジュノ監督の『ミッキー17』とパク・チャヌク監督の『しあわせな選択』でさえ、観客動員数が300万人に留まった時、韓国人たちは「芸術性と作品性を重視した映画だから~」と、無理やり自分を納得させようとした。

しかし、これまで興行の保証書だった『アバター』や『ミッション:インポッシブル』シリーズまでもが低調な成績を収めると、もはや「1000万人」映画の時代は終わったという絶望感に陥り始めた。

過度な作家主義に陥り観客に不親切だったり、ある思想を説こうとしたり、人気原作の内容を無理に改変して観客と意地を張り合うような作品が増え、観客は自然と映画館から遠ざかったのだと思う。

難解で鑑賞に苦労する映画よりも、『犯罪都市』のような単純なコメディや、『鬼滅の刃』のようなアニメの人気が急上昇した時期。

10年待ち望まれたナ・ホンジン監督の『HOPE』…韓国映画の救世主となるか 出典:NAVER NEWS 映画『哭声/コクソン』のナ・ホンジン監督が、2026年に公開予定の映画『HOPE』の製作費は1000億ウォン

この時、人々の記憶から消えかけていたある映画が、まさに『HOPE』だ。映画のタイトル通り、韓国映画界の最後の希望とも言える存在。

ナ・ホンジン監督の映画『HOPE』は、制作中というニュースだけがほぼ10年間も伝えられ続けていた作品だが、ついに2026年夏に公開されるという発表があった。

韓国映画史上最大となる約1000億ウォンに達する製作費と、「韓国の田舎町に宇宙人が現れて起こる出来事」という内容以外は、いかなる情報も非公開の映画だ。

ナ・ホンジンって誰で、なぜ1000億ウォンもの製作費を投資するのか? と思うかもしれないが、犯罪スリラー映画『チェイサー』、『哀しき獣』、そして『哭声/コクソン』へと続く黄金のフィルモグラフィーで有名な監督なんだ(笑)

『1987』キム・ユンソク×ハ・ジョンウ、『チェイサー』・『黄海』以来、再び共演 出典:NAVERニュース
ナ・ホンジン監督の映画『追撃者』と『黄海』のポスター

このiumブログ(リンク)でも少し触れた、韓国の連続殺人鬼を描いた俳優ハ・ジョンウ主演の『チェイサー』(2008)は、犯罪スリラーや捜査物のブームを巻き起こし、

俳優キム・ユンソクとハ・ジョンウが出演し、朝鮮族の犯罪を扱った映画『哀しき獣』(2010)以降、韓国映画には朝鮮族の犯罪者が続々と登場するようになった。

また、ホラー映画『哭声/コクソン』(2016)で俳優ファン・ジョンミンが演じた狂気じみた巫女の儀式シーン以降、ドラマ『ザ・グローリー』(リンク)や映画『破墓/パミョ』の巫女シーンなど、多くの作品に影響を与えた監督だ。

少なくとも最近の韓国映画の暗黒期において、最も多く指摘される映画的な「完成度」という点だけでも、信頼して観ることができる監督!

徹底した完璧主義者として有名なので、制作期間ももうすぐ10年になろうとしている(笑)

誰も予想出来なかった

「韓国の田舎町に宇宙人」という、全く見当もつかない設定で、むしろ荒唐無稽にさえ思えるが、ナ・ホンジン監督の作品だからと信じて待ち望んでいる人は多い。

しかし、この映画さえも興行的に失敗すれば、もはや韓国で大作映画は作れなくなるのではないかという懸念の中、韓国映画界の切実な希望を背負った、文字通りの『HOPE』が必要な状況だ。

例年より長かった2026年の旧正月連休を狙って公開されたリュ・スンワン監督の映画『HUMINT/ヒューミント』は、損益分岐点が400万人という大作映画にもかかわらず、200万人にとどまり、最近の暗黒期を如実に反映したが、

この映画の失敗によって恩恵を受けたのが、まさに今回紹介する『王と生きる男』だ。

大作映画による劇場スクリーンの独占は常に問題視されていたが(リンク)、『HUMINT/ヒューミント』の成績不振のおかげで、『王と生きる男』は予定より多くのスクリーン数を確保することができた(笑)

[휴민트 HUMINT] 1차 예고편
映画『HUMINT』予告版 出典:It’sNEW 

『王と暮らす男』は、監督や制作会社でさえ全く期待していなかった作品であり、2年前に公開された監督の前作『リバウンド』の最終観客動員数が70万人だったことを考えれば、その期待値がどれほど低かったか想像がつくはずだ。

その監督とは誰か? ― チャン・ハンジュン。

チャン・ハンジュン監督って誰? ― ドラマ作家キム・ウンヒの夫。

キム・ウンヒ作家って誰?彼女はドラマ『サイン』や『シグナル』、『智異山』や『悪鬼』、『キングダム』などを執筆し、『太陽の末裔』、『トッケビ』、『ザ・グローリー』の作家キム・ウンスクと共に、韓国ドラマの2大作家と呼ばれる人物だ。

だから韓国人は本当に「キム・ウンヒの夫」ということで知っている人が多くて、チャン・ハンジュンが映画監督だということを知らない人も多い(笑)

無職の妻と監督の夫、作家の妻と無職の夫

「キム・ウンヒ♥」チャン・ハンジュン「俺がこの女の夫だ!」と怒鳴った理由とは?出典:NAVERニュース
「この女は俺の女だから!」キム・ウンヒ作家(左)、チャン・ハンジュン監督(右)

キム・ウンヒ作家の夫であるチャン・ハンジュン監督は、2002年のコメディ映画『ライターを灯せ』で華々しく監督デビューを果たし、興行面でも成功を収め、評価も非常に高かった監督だった。

問題は、『ライターを灯せ』が彼のキャリアの原点であり、頂点でもあったということだ(笑)

デビュー作の大成功により、将来が期待される有望な若手監督だったが、その後の作品は成功せず、ただそうして消えていく監督として記憶される存在だった。

彼の名前が忘れ去られていくにつれ、新たに浮上してきた名前こそが、彼の妻であるキム・ウンヒ作家だった。

キム・ウンヒ作家の経歴も非常に面白い。1980年代、韓国の有名歌手キム・ワンソンのバックダンサーとして放送局に入社、バラエティ番組の作家を経て、チャン・ハンジュン監督と出会い結婚した後、ドラマ作家に転身し、現在は韓国を代表する2大ドラマ作家の一人として知られている。

「まだ、語り尽くしていない物語がある」…キム・ウンヒ、『シグナル』シーズン2の準備中 出典:NAVERニュース
国民的作家キム・ウンヒの代表作ドラマ『シグナル』のポスター

無職の妻と監督の夫という時期だった新婚当初、チャン・ハンジュン監督はキム・ウンヒ作家がやりたいことをすべてサポートしていたそうだ。

この話が国民に知れ渡ったのは、チャン・ハンジュン監督自身がバラエティ番組でよく自慢していたからだ(笑)

新婚当時はお金がなかったため、友人からお金を借りて食費を工面したり、写真撮影を学びたいと言うと中古カメラを買うために値切り交渉をしたり、

政府支援の低価格のプールを予約するために早朝に起きて代わりに並んだり、フィルムを現像するための暗室を作るために自宅のトイレを改造したりした自身の努力を、いつも自慢していた。

俺のおかげでキム・ウンヒ作家が誕生したんだ!」って(笑)

だから今はキム・ウンヒ作家のクレジットカードを思う存分使えるのがすごく幸せだと、誇らしげに話していたのが、まさに作家の夫である無職の夫、チャン・ハンジュン監督だ。

お酒好きなキム・ウンヒ作家が飲みたくなると、当時芸能人だった友人の家に他の友人たちを招いて酒宴を開くほど、厚かましいけど面白い人物こそがチャン・ハンジュン監督。もちろん、お酒とおつまみは友人たちが用意してくれたんだけどね(笑)

「キム・ウンヒ、チャン・ハンジュン監督の父にひざまずいて懇願した」『王と生きる男』で1000万人動員監督になるまで 出典:NAVERニュース
チャン・ハンジュン監督(左)とキム・ウンヒ作家(右)の新婚時代

当時、芸能人の友人たちの証言によると、キム・ウンヒ作家は家事は一切せず、いつも酒を飲み、昼間まで寝ているだけの人だったというが、夫のチャン・ハンジュン監督は、そんな妻が望むことは何でもしてあげようと努力していたそうだ。

家でテレビを見るのが好きだったキム・ウンヒ作家が、アメリカのドラマが見たいと言うので、何本ものDVDを借りてきてあげた。ある日、アメリカのドラマがとても面白いと言うと、「君もこういうストーリーを書いてみて、できるよ」と応援してくれたのがチャン・ハンジュン監督だった。

その後、キム・ウンヒ作家は結婚8年目で作家としてデビューし、そうして韓国ドラマ界の巨匠が誕生したわけだ。

もちろん、チャン・ハンジュン監督は「私が基礎からしっかり教えたからだ!」と主張しているけどね(笑)

キム・ウンヒ作家の夫と呼ばれることを全く恥ずかしく思わず、誇らしくて幸せだと公言していたのが、チャン・ハンジュン監督の人柄なんだ(笑)

[라디오스타] 점집도 예견한 상팔자ㅋㅋㅋ 이제는 ‘김은희 작가 남편’이 아닌 영화감독으로 우뚝 선 장항준 #라디오스타 MBC190911방송
新婚当時、歌手のユン・ジョンシンから300万ウォンを借りたエピソードを紹介するチャン・ハンジュン監督 出典:Pick it

文章だけでは伝えきれないのが残念なほど、チャン・ハンジュン監督の声や話し方、イントネーション、そして仕草を見るだけでも、本当に面白くて笑わせてくれる人なんだ。

生まれつき話を面白く語るのが上手で、萎縮したり気後れしたりせず、厚かましい性格だったため、バラエティ番組の常連ゲストだったことから、最近の若い世代はチャン・ハンジュン監督を「キム・ウンヒ作家の夫」や「ただのバラエティタレント」として認識している人が多い。

独特の親しみやすさのおかげで芸能界に友人が多いことでも有名だが、チャン・ハンジュン監督の「個人銀行」だったと表現する歌手ユン・ジョンシン(現ミスティックエンターテインメント代表)の言葉を借りれば、

酒を飲んで家に帰る時、タクシー代をくれと堂々と要求するほど憎たらしいけれど憎めない友人、あまりにも明るくて一緒にいるだけでエネルギーをもらえる友人だと言っていた。

そこで生まれたチャン・ハンジュン監督のあだ名は、「羽のように軽い人」、「涙の跡のないマルチーズ」(笑笑笑)

『全知的なおせっかい視点』チャン・ハンジュン監督、「涙の跡のないマルチーズ」というあだ名に「幸せ」と語る 出典:NAVERニュース
チャン・ハンジュン監督のあだ名は「涙の跡のないマルチーズ」

公開前の評価と監督の興行に対しての公約

このように、チャン・ハンジュン監督特有の親しみやすさと芸能界の人脈、そして妻であるキム・ウンヒ作家の名声のおかげで、着実に映画製作は続けてきたものの、成果は芳しくなかった。彼の2年前の映画『リバウンド』の最終興行成績は70万人だった。

ストーリーも演出も内容も物足りなかったが、「まぁ、チャン・ハンジュン監督だから許してあげる」という感想が出るほど、評価は良くなかった。憎めない人だ(笑)

それほどまでに、韓国人にとってチャン・ハンジュン監督に対する映画的な評価は底辺だったが、人間的な側面に対する評価は天井知らずだった。

そんな彼が2026年、新たな時代劇映画を発表したが、制作費のせいなのか、いわゆる人気トップクラスの俳優陣もいないキャスト。

その中でも知名度のある俳優たちは、間違いなくチャン・ハンジュン監督の人脈を通じて「強制的な無償出演」と推測される状況(笑) 主演のユ・ヘジンはチャン・ハンジュン監督の親友だよ。

『王と生きる男』、1000万人の観客動員目前…チャン・ハンジュン監督「想像したこともなかった」出典:NAVERニュース
『王と生きる男]』チャン・ハンジュン監督(左)と主演俳優ユ・ヘジン(右)

制作費がかさむ歴史時代劇なのに、初監督となるチャン・ハンジュン監督、制作費も少ない、トップクラスの俳優の出演もない。テーマが悲運の歴史に関する物語であるため、韓国人が嫌うメロドラマ(リンク)的な展開が予想される? そして韓国人はこの事件の結末を知っている?

これだけの情報があれば、もう全員が結果を知っているようなものじゃないか?

今回の映画も失敗したな

監督本人がインタビューで「この映画が成功するはずがない」とまで言っていたほど(笑) さらに、もしも、もしも、もしも、本当に奇跡のようなことが起きて「1000万」映画になったらどうするかという質問に対し、チャン・ハンジュン監督はこう公約した。

「巨匠の気分を味わうためにヨットを借りて船上パーティーを開き、これまでお金を借りていた人や、酒や飯をご馳走してくれた人たちに嫌がらせを受けるかもしれないので、まず改名して、すぐに携帯番号も変えて海外へ逃亡する。その国で帰化した後、整形手術をして、誰にも知られない場所でひっそりと暮らすつもりだ」

監督本人がここまで言っているんだから、当然期待感は全~く持たなくていいよね(笑)

本当に羽のように軽いチャン・ハンジュン監督らしい公約だったが、その出来事が実際に起きた‼(笑) 次の記事では『王と暮らす男』の内容を紹介するよ。公約の結果はどうなったのかもね~!

ユン・ジョンシンも懸念した「軽率な行動」…「1000万人目前」のチャン・ハンジュン、改名=軽率な行動?公約の履行に注目が集まる [X’s Issue] 出典:NAVERニュース
チャン・ハンジュン監督が放送で1000万人公約を発表した場面

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