2026年に公開された映画『王と生きる男』は、観客動員数1500万人を突破し、歴代3位にランクインしたんだけど、その中に私も1人~!(笑) 日本の皆さんにも紹介したくて、久しぶりに記事を書きます~!
韓国には「1000万」映画がない?
消えた「1000万」映画

(1位:中国、2位:日本、3位:韓国、4位:イギリス、アメリカを除く順位)
出典:사례뉴스
海外の大作映画が韓国で世界初公開される理由や、日韓の映画鑑賞文化の違い(リンク)でまとめたように、韓国は人口比で映画を多く観る国の一つだ。
そんな韓国において、象徴的な「1000万人」映画(リンク)という表現は、かつての海賊版や違法ダウンロード文化、カラオケやPC部屋以外に娯楽が乏しかった余暇環境や教育環境、流行に敏感で素早く反応する韓国人の気質などが相まって生まれた結果だった。
ところが最近、韓国では「1000万」映画が消えつつあり、2025年には観客動員数1000万人を達成した映画は1本もなかった。
韓国では一体何が起きているのだろうか?

出典:ネイバーニュース
年度別(コロナ禍を除く)累積観客数と韓国映画のシェア(単位:万人)
ほぼ毎年2~3本の「1000万人」動員映画を生み出していた韓国の映画界は、2019年に『パラサイト 半地下の家族』や『エクストリーム・ジョブ』を筆頭に5本の映画が1000万人を突破し、最盛期を迎えたが、その期間は非常に短かった。世界中を襲った新型コロナウイルスのパンデミックのせいだった。
悪夢のような2年間を経て、2022年には『犯罪都市2』と『アバター2』、2023年には『ソウルの春』と『犯罪都市3』、2024年には『破墓/パミョ』と『犯罪都市4』が1000万人を動員し、毎年2本程度の「1000万」映画は維持されたものの、
最も深刻だったのは年間総観客数だった。2019年の2億人から1億人へと半減してしまったのだ。2025年の韓国映画界には「1000万人」映画はなく、総観客数もかろうじて1億人を維持した程度だった。
その年を象徴する代表作もなく、総観客数は底知れず落ち込む最悪の状況。
マ・ドンソクが製作および主演を務めた『犯罪都市』のスピンオフ映画『TOKYO BURST-犯罪都市-』が、5月に日本で公開されるというニュース(笑)

映画 『TOKYO BURST-犯罪都市-』/特報映像
出典:Youtube
「倉庫映画」の止まらない下落
とはいえ、2025年を除けば毎年2本の映画が1000万人を突破しているじゃないか、と慰めることもできるだろうが、詳しくみてみると、韓国映画界が緊張せざるを得ない状況だ。
最近の成績表を見ると、2022年は『犯罪都市2』と『アバター2』、2023年は『ソウルの春』と『犯罪都市3』、2024年は『破墓/パミョ』と『犯罪都市4』。
その中で、アクションコメディ『犯罪都市』シリーズを除けば、1年に1本。
毎回1000万人を突破していたハリウッドの大作映画『アバター』でさえ、第2作でかろうじて1000万人を超えたものの、2025年の第3作は650万人に留まった。
つまり『ソウルの春』と『破墓/パミョ』を除いて、すべての韓国映画が全滅の状況だ。
完成度が低くても「笑えて痛快ならそれでいい~」という雰囲気で3作連続1000万人を突破した『犯罪都市』シリーズでさえ、「もうそろそろ終わりにしろ」という意見が多い(笑)

出典:ネイバーニュース
左から、1000万人動員を記録した映画『犯罪都市3』、『ソウルの春』、『パミョ』のポスター。
韓国の「1000万人」動員映画の条件(リンク)に忠実であり、1700万人の観客で歴代1位の李舜臣将軍の3部作シリーズ『バトル・オーシャン 海上決戦』(2014)の第2作『ハンサン -龍の出現-』(2022)と第3作『ノリャン ー死の海ー』(2023)でさえも、いずれも惨敗に終わった。
映画『パラサイト』(リンク)に続き、2度目のアカデミー賞受賞を狙っていたポン・ジュノ監督の新作『ミッキー17』と、カンヌ国際映画祭(リンク)受賞者のパク・チャヌク監督の『しあわせな選択』もまた惨敗。
韓国の独立運動の英雄・安重根義士の伝記『ハルビン』の主演がヒョンビンでも、すでに大人気ったウェブトゥーン原作の『全知的な読者の視点から』に至るまで、いかなる方法も通用しなかった。
このように、歴代級の製作費を投じ、豪華なキャストを誇っていたほとんどの映画が、静かに消えていった。
有名監督や人気俳優、民族の英雄・李舜臣将軍(リンク)でさえも防げなかった韓国映画の暗黒期(笑)

「OTTに期待を寄せる釜山国際映画祭・繁忙期ではない祝日…忠武路の現状」 出典:毎日日報
左:映画『ハルビン』のポスターと安重根役を演じる俳優ヒョンビン
右:映画『しあわせな選択』の俳優イ・ビョンホンとソン・イェジン
値上がりした映画館の入場料により、韓国人の映画に対する評価は厳しくなり、公開当初の評価が良くない場合は完全に無視されるほどになっていたんだ。
もちろん、このような現象は単に入場料のせいだけではなく、いわゆる「倉庫映画」と呼ばれる作品の影響も非常に大きかったと思う。
ソーシャルディスタンスの時期に公開を延期し、遅れて公開された映画を「倉庫映画(창고 영화)」と呼ぶが、それでも内部評価が高かった作品は、NetflixのようなOTTプラットフォームを通じてでも公開された。
問題はOTT事業者が買い取らないほどの作品たちが一気に公開されたことだ。そして、もちろんクオリティが低い作品が多かった。
監督の名声を信じたり、出演俳優の顔ぶれだけを見て映画館まで足を運んだのに、がっかりした人々が大量に発生した時期だった(笑)

左からポン・ジュノ監督、パク・チャヌク監督、ヨン・サンホ監督
誰の過ちなのか?
年間観客数が2億人から1億人台前半へと落ち込み、回復の兆しが見えないことから、韓国映画界は政府への支援を要請している状況だ。
2025年の場合、「1000万人」を動員する映画どころか、500万人を突破した韓国映画が『ゾンビになってしまった私の娘』たった1本というくらい、多くの作品が損益分岐点さえ超えられず、韓国映画界が崩壊するのではないかという意見も出ている。
昨年の観客動員数1位は『ズートピア2』、2位は『鬼滅の刃 無限城編』、5位は『アバター3』、6位は『チェンソーマン レゼ篇』というほど、韓国人観客の嗜好が変化しているのに、映画業界関係者の原因分析は別の点に焦点が当てられているようだ。
そこで再び浮上しているのが、「スクリーン・クォータ制」(韓国映画の上映比率を強制的に調整する法律)の強化といった規制や政府への支援金要請だが、韓国国民の反応は非常に冷ややかな状況だ。
韓国映画・外国映画が問題じゃなくて、単に面白くなかっただけだよ~!(笑)

2025年、韓国での観客動員数1位『ズートピア2』、2位『鬼滅の刃 無限城編』、3位『ゾンビになってしまった私の娘』のポスター
値上がりした入場料ですら腹が立つのに、映画の内容は期待外れ、久しぶりに映画館に行ったら人件費削減でスタッフの姿も見えず、施設は古いし、掃除もろくにされていない。
それなのに、スマホをいじったり騒いだりするマナーの悪い観客まで頻繁に現れる?これまでOTTで家で静かに快適に観ていた人たちは、どうしても馴染めない(笑)
映画館で映画を1本観る料金で、1ヶ月間無制限に家で快適に楽しめる時代において、前述のような不便さを我慢できるほど完成度の高い作品が、果たしてどれほどあっただろうか?
それでも完成度が高かったり、ヒットの可能性がある作品は、自らOTTプラットフォームに販売し、劇場公開を諦めたのではないだろうか?
OTTプラットフォームの高額な単価に酔いしれ、俳優の出演料や制作費を過剰に支出しているのは、映画界自身が振り返るべき問題ではないだろうか?
主演俳優の出演料が数十億ウォンを超えれば、損益分岐点は当然高くなるのに、お馴染みの有名俳優ばかり起用し、新人俳優の発掘は疎かにしていたのではないか?
制作費のインフレがあまりにもひどくて、「この映画の制作費が数百億ウォンだって?」と疑問に思う映画が多い(笑)

基本的なストーリーさえもひどい作品が数多く登場しているため、その資金をむしろ脚本家に投資すべきだという意見が多いが、肝心の映画界では「アニメに夢中な軽薄な国民」、「外国のものばかり好む」といった表現をしているのだから、国民が腹を立てているのだ。
改めて言うが、いくら暗黒期だとしても、韓国人はどの国の人々よりも頻繁に、そして多くの映画を観ている人々だ。自国の屈辱的な歴史物から社会告発作品、海外のマニアックなアニメに至るまで偏見なく、これほど映画を愛する国もそうそうないだろう。
それにもかかわらず無視されているのであれば、その原因について多角的な分析が必要だろうが、関係者のマインドは依然として1990年代のままな気がする。
このように、墜落し続けている韓国映画界に、2026年、ある1本の映画が公開され、現在、観客動員数1500万人を突破し、韓国映画史上収入1位、観客動員数3位という新記録を樹立しているというニュース。(2026年3月末現在)
朝鮮時代を題材にした時代劇映画『王と生きる男(왕과 사는 남자)』。
『王と生きる男』とはどんな映画なのか、この映画のヒットに込められた様々なエピソードを携えて、また戻ってくるね~!
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