前回紹介した歌手PSY(サイ)と、PSYのおかげで? 軍隊に2回行った歌手たちを調べてみたよ!今回は兵役不正が摘発された芸能人たちと歯を12本も抜いた歌手の話をしてみね!様々な事例を通じて韓国軍隊免除の基準を学ぶことができるよ!
歌手編、俳優編がそれぞれあるくらいだなんて(笑)
兵役不正芸能人
韓国の健康な男性なら誰でも行かなければならないのが軍隊だが、有名芸能人の中には兵役未必者が結構いる。
免除理由も様々だが、その中には一般人が納得しにくい事例も多くて論難になったりする。
便法で疑われる場合はそれでもマシな方で、実際に不法でニュースに登場した芸能人も多い。
最近は幸い減っているが、有名だった事件を何例か紹介してみる。
今度は俳優
2004年、韓国ではシーズン中に発生したプロ野球選手たちの兵役不正事件で、韓国プロ野球の存立自体が危機に陥ったことがあった。
拘束収監された現役選手の数だけでもなんと25人、全体では50人を超える野球選手の兵役不正が一度に摘発された超大型事件だ。
韓国スポーツ界の歴史の中で最も規模が大きく、社会的な衝撃を与えた事件で「韓国野球は終わった!」という声が出た時期。
1球団当たり5人~10人の選手たちが急に警察に連れて行かれた(笑) 本当に超大型事件だから今度別の記事で話すよ(笑)
前の記事(リンク:軍隊に2回行った芸能人たち)で歌手PSY(サイ)の便法服務を調べていて火の粉が飛んだ歌手たちの話をしたが、今回は俳優たちだ。
2004年、プロ野球選手たちの兵役不正があまりにも歴代級の事件であるため、当然大々的な調査が行われ、追加調査で摘発された人が俳優のソン·スンホン、チャン·ヒョク、ハン·ジェソク。
特に、ドラマ『秋の童話』(2000)と『夏の香り』(2003)でペ·ヨンジュンと共に韓流ブームの始まりに一役買ったソン·スンホンの兵役不正加担は衝撃だった。
一緒に摘発された俳優チャン·ヒョクとハン·ジェソクは、いずれも当時最絶頂の人気を謳歌していたトップクラスの俳優であり、国民の失望感が大きかった事件。
専門兵役ブローカーにお金を払って身体検査の結果を操作して摘発された。
捏造した記録で兵役身体検査で病気として免除判定を受けた事件だが、免除判定の理由は “糸球体腎炎”。
彼らが使った方法は、小便カップにタンパク質を入れて自分の尿道に血が混じった液体を注射で注入して軍免除判定を受けたことだ。
わずか2年前、北朝鮮との延坪海戦で6人の若い将兵が死亡したことがあったので韓国国民はさらに非常に怒り、その結果、兵役法が改正され、その後は身体等級の審査が以前より厳しくなった。
なぜ有名人だけが免除に当たる病気が多いのかという抗議が多かったんだ。
有名人は通常、様々な病気の診断書を提出して完全免除を受けたり、身体等級の低い公益勤務要員の配置を受ける方法を多く使っていたが、その後は免除審査も厳しくなり、国民の視線が良くなかったため兵役を回避するのが難しくなった。
歌手のPSY(サイ)が免除されず兵役特例業者に行った理由も、この事件の影響のためだ(笑)
刑事処罰期間3年にならない数十人が一度に拘束されたが、3人の俳優は公訴時効満了後に摘発されたので拘束は避けられた。
もちろん身体検査をまた受けて再入隊をしなければならなかった。“兵役免除” から “現役入隊” になったケース。
ソン・スンホンとチャン・ヒョクは、今も “兵役不正犯” というレッテルがいつも付いているよ(笑)
韓国の男性がソン·スンホンを嫌う理由
この中で、特にソン·スンホンが韓国の男性にとって最悪のイメージとして残っている理由がある。
1つ目は、犯罪が摘発されて現役で入隊することになった時にも、自分の次回作だったドラマ『悲しき恋歌』(2005)を撮影すると言い、入営延期を申し込んでいたからだ。
ドラマ『悲しき恋歌』の男性主人公が元々ソン·スンホンだった。入隊期間中も自分の韓流の影響力を持続させるために欲張ったが、話にならない話だった。
2つ目は、結局入隊したが、訓練所の入り口を自分のファンクラブの会場にしてしまい、同じ日に入隊する他の一般人将兵や家族の訓練所への通行を難しくしたからだ。
正常な状況でもなく、犯罪者がやむを得ず入隊した状況で、バス10台余りのファンを動員し、あらゆるインタビューに涙まで流しているので呆れた。
3つ目は、服務期間中の行いや態度が非常に不良で、頑張っていないというニュースのせいだ。
周りの一般軍人の証言を韓国の男性はすぐに聞くことができるが、軍生活を一生懸命行っていたチャン・ヒョクとは差がある状況。
同じ部隊の軍人たちが呼んでいた彼のあだ名が “芸能人病にかかった犬の子” であるほど。
※「犬の子(개새끼)」…韓国語の悪口
最後に一番呆れた事件が、ソン·スンホンが除隊後、自分の軍生活の小物と写真で展示会を開いたこと。ニュースが伝わるやいなや参戦勇士でもない兵役不正犯が、軍隊をテーマに展示会を開くことに対する非難が殺到した。
そして普通は予備軍用軍服1着以外は外部に搬出できない物品を、芸能人だからと言って特恵を与えた国防部にも国民は怒った。
国民の血と汗の税金を常に強調する国防部が、兵役犯罪者の金儲けを助けているという批判。
もちろん展示会はすぐに中止になったが、今までもソン·スンホンは代表的な兵役不正犯で軍生活もまともにしなかった王子病にかかった変なやつとして残っている。
一緒に摘発された俳優ハン·ジェソクは満30歳を過ぎた状態で現役ではなく公益勤務要員として服務した。
他のことは分からないけど、展示会は本当に猟奇的だった(笑) 今後韓国で暮らすつもりがないのか疑問に思った瞬間(笑)
歯のない男性MCモン
2004年の俳優たちの兵役不正と2007年の歌手たちのずさんな服務論議による再入隊。
大きな事件が発生するたびに兵役法の基準はさらに厳しなったにもかかわらず、兵役免除のための彼らの便法は止まらなかった。
ヒップホップ歌手ラッパーのMCモンは、代表曲「サーカス」をはじめ多数のヒット曲の他に、不細工な顔と面白い話術で再現ドラマと多様な芸能に出演した歌手だ。
何よりもKBS放送局の国民芸能番組『1泊2日』の最盛期をリードしていったメンバーの1人で、音楽と芸能の両方でトップの位置につく快挙を成し遂げた。
KBS『1泊2日』は、MBC『無限挑戦』と共に韓国芸能の2大レジェンド番組だよ! MCモンは『1泊2日』でお笑い担当メンバーだった。猿に似ているから “モン”(笑)
2007年に始まり、今もシーズン4としてで続いている『1泊2日』の最全盛期は、MCモンが出演したシーズン1だったが、2010年夏インターネットコミュニティに書かれた文章1つが波紋を呼んだ。
MCモンは抜歯して免除判定を受けたと暴露
その内容は呆れるどころか衝撃的だったが、奥歯を含むなんと9本以上の歯をわざと抜歯して兵役免除を受けたという内容だった。
この文が話題になった後は、お笑い担当だったMCモンが口を開けて笑わないという疑惑まで提起され、疑惑は大きくなっていった。
そして2ヶ月後、MCモンの兵役不正に関する報道がニュースで流れ始めたが、検察に正式立件された疑いとしては合計12本の歯を抜歯したが、そのうち故意に抜歯をした歯が4本だということ。
上下左右それぞれ3本ずつ抜歯したが、そのうち上下左右それぞれ1本ずつは正常な生歯を抜いたという疑いだった。
自分の尿道に血を入れた事件に続き、新たな衝撃。
当時は軍隊の問題が重要なのではなく、あんな状態で人が暮らせるのかと思った(笑)
MCモンの “故意抜歯” 兵役不正事件と呼ばれるこの事件は、MCモンがある歯科医師に8,000万ウォンの賄賂まで渡したことが知られ疑惑を募らせていったが、MCモン側では元々歯の状態が良くなくて抜歯し、これによって軍免除判定を受けただけで、意図的に抜歯したわけではないと主張した。
そして8,000万ウォンは兵役免除に対する代価ではなく、自分のショッピングモール運営と関連したお金の取り引きだったということだ。
2年間続いた裁判は2012年5月の最高裁判所の無罪判決ですべて終わったが、判決内容と結果のために今までも韓国人もまともに知らない場合が多い。
大半の韓国人は、MCモンは故意の抜歯で有罪を受けた兵役不正犯だと聞いており、ファンは私のオッパ(お兄さん)は無罪なので合法的に免除されたのだと主張中。
こうした混同の理由は、最初から最も話題になっていた”故意抜歯“で免除を受けたという兵役法違反の疑いは無罪。
しかし、これまでの入隊延期過程については “公務執行妨害疑惑” として有罪が確定し懲役6月、執行猶予1年、社会奉仕120時間が宣告されたからだ。
調査中に明らかになった事案で、MCモンはこれまで入隊を延期するために公務員試験と資格試験受験、海外出国などの理由で延期申請をしてきたが、この部分が有罪だということだ。
賄賂の部分も人々を紛らわせるのが、歯科医に提供したという8,000万ウォンはショッピングモール投資に関するお金の取引と認められ無罪となったが、兵役ブローカーに250万ウォンを払って延期申請をした部分は有罪判決でさらに混乱した。
判決文やニュースの全体内容をちゃんと見ないと、有罪が混ざっているから自分たちが有利なことだけを主張するんだよ(笑)
不正にも流行がある
韓国のアイドルが大学院に通う理由
2007年の歌手PSYの兵役特例不正事件以降、警察は厳しい捜査を続けている最中、2009年にある兵役ブローカーが摘発されたが、このブローカーを追加で調査する過程で入隊延期を専門にしてくれるブローカーを摘発した。
ブローカーの顧客の中に歌手のMCモンもいた。
もともと大学生や大学院生、各種資格証の受験生の場合、満30歳以前までは入営延期が可能だが、韓国の芸能人の中で自分の専攻と関係のない大学院に通うことがよくあった理由がまさにこのためだ。“兵役延”。
大学生だった末っ子のジョングクを除くBTSのメンバー全員が漢陽サイバー大学院に在学中で、BIGBANGのG-DRAGONの場合、自分の分野と全く関係のない大学に移り、最終学歴はいきなり流通学修士号として有名だ。
CNBLUEのメンバーのチョン·ヨンファは大学院博士課程に進学したが、特恵論争で入学が取り消され、この事件を調査する過程で発見された2AMのメンバーのチョ·グォンは卒業が取り消し処理された。
G-DRAGONが卒業した産業大学院はオンライン講義で修士号を取得できるところで、このようにオンライン講義だけあったり、定員が未達のところに申請して大学院生として登録する方式だ。
大学院だけでなく大学入学でも成績ではなく特例入学をする場合が多いが、男性の場合はほとんど軍隊問題のためだ。入隊延期に対する理由が明確でなければ入隊しなければならないんだ。
進化する兵役不正
MCモンもブローカーを通じて産業デザイン学院の虚偽証明書発給、公務員および資格試験受験、出国待機などの理由で計5回にわたって入隊を延期した部分が有罪判決を受けたもので、1999年大学進学、2004年デザイン資格試験受験、2005年、2006年は7級公務員試験受験などの理由で入隊を先送りし、試験に出席すらしなかった。
特に一般的な9級でもない、もっと上位の7級公務員試験の受験という部分で、人々がすごく怒っていた。MCモンがお笑い担当だった理由が “無知だから” だったからだ(笑)
MCモンの場合、あまりにも世間の目が集中していたため、実際の試験受験や学業問題ではないと判断され有罪だったが、実はほとんどの芸能人が利用してきた便法だった。
国民が怒り、また兵役法改正をした。
ソン·スンホン事件で完全な免除便法が難しくなり、PSY事件以後、適当に服務する方式が難しくなり、MCモン事件以後、便法を使い延期する方式も難しくなったのだ。
逆に言うと、ソン·スンホン方式が通用しないとPSY方式で、PSY方式が通用しないとMCモン方式で兵役逃れ方式が “進化” したという話だ(一一”)
幽霊が見えると精神病者の演技をした歌手キム·ウジュナや括約筋に力を入れて高血圧と認められた芸能人クールケイのように、どんな方式が出るか期待される理由(笑)
許されざる者
MCモンは有罪か無罪か
韓国人から “抜歯モン”、”歯がない猿” と呼ばれるMCモンは、問題となった故意抜歯容疑は晴れましたが、兵役不正のくびきから完全に抜け出すことはできず、10年が経った今でも活発な活動は出来ていない。
作詞作曲とプロデューサー能力が良くて8年ぶりにアルバム活動は再開したが、テレビ放送出演は容易ではないからだ。もちろんアルバムに対する大衆の反応も以前に比べて冷たかった。
PSYやソン·スンホン、チャン·ヒョクなどの事例のように、自分の罪を認めて兵役の義務を終えた人にはある程度の寛容を施しているが、MCモンは、今でも自分は無罪だと主張しているので、相変わらず許されていない。
判決を振り返ってみると “故意抜歯” による兵役忌避のみ無罪、入隊延期過程は有罪。
MCモンの立場では、故意の抜歯部分は無罪を受けたにもかかわらず、まだ非難を受けているという点が無念に感じられることもある。
しかし、もっと詳しく見てみると、故意の抜歯は兵役逃れに対する疑いはあったが、適当な証拠がなくて無罪を受けただけだ。
裁判所の判決文の内容も “MCモンの抜歯が兵役忌避行為と関連があると確実に証明することはできない(証拠不十分)” と判断し無罪。
証拠不十分による無罪であって、過ちがないという判決ではない。
当時、検察が裁判で主要争点だった “故意に抜歯した歯” のうち1つだけを証拠として起訴したが、弁護人側が「歯1つで兵役逃れを証拠することは難しい」と主張して出た判決。
ご存知のようにMCモンは数年間で12本の歯を順次抜いたが、検察がその中で35番の歯だけを証拠として提示したため、証拠と因果関係が不十分だったのだ。
当時、検察が不備な処理を後悔し、歯の数を増やして再び起訴しようとしたが、判事側に断られ無罪判決が固まったのだ。
裁判所の立場では歯1本抜いて兵役免除はできないという判断だから。しかも、先に抜いた歯によってすでに現役は免除状態だったので、最後の歯は意味がないと判断した。
この部分について韓国人が故意だと思う理由は、まさにMCモンが書いた文のためだ。
MCモンは2005年、 “ネイバー知識人” に自分が歯8本ないが、これくらいなら兵役免除の5級で間違いないかという質問をしていた。
※ネイバー知識人…韓国の検索ポータルサイトNAVERで自由に質問・回答が出来るサービス(日本のYahoo知恵袋のようなもの)
完全免除は難しい可能性があるという回答が出たが、翌年の2006年12月にさらに1本の歯を抜いて診断書を発給してもらい、2007年1月に再び身体検査を受けて免除判定。その後、もう1本抜いた最後の歯が検察が提示した歯。
あの質問の前の年に2本、翌年に1本、そして身体検査後に免除だったから疑い続けるのだ。その前に選んだものまで計12本。
真実は本人しか分からないだろうが、疑う余地は十分あるのではないだろうか。
PSY、ソン·スンホン、MCモンを通じて兵役不正の大きな流れについて話したけど、次は実際に免除された芸能人たちと免除理由について紹介するね~!本当に多様だよ~(笑)