双子姉妹の事件が話題になった理由は、試験用紙流出よりは、他の学生の成績までも監視する江南8学区内部の熾烈さのためだよ!でもレベルが違う本当のお金持ちはそんな幼稚な? 犯罪を犯さないよ(笑) 今回は梨花女子大学のデモから始まったバタフライ効果と高位層の子どもが大学に行く方法について話すよ!
お~ユ・グァンスン烈士も梨花女子大~!ドラマ『イルタ・スキャンダル』のソ·ゴヌがなぜアイスホッケー選手だったのかについての説明もあるよ★
梨花(イファ)女子大学の学生たちはなぜ総長退陣を叫んだのか?
デモが始まった理由
2016年の夏休み中だったソウル梨花(イファ)女子大学のキャンパスは毎日デモの連続だった。
当時、韓国政府が推進していた “未来ライフ大学” という新しい制度のためで、家庭の事情や就職問題で大学に行けなかった人たちのために新しい概念の単科大学を作って学位を与えるという計画だ。
試験的に主要大学が選ばれ、その中の1つが梨花女子大学だった。
遅くでも大学には行きたいけど、年配の人にとって修学能力試験は難しすぎるから、”未来ライフ大学”に入学した後、授業を受けたら学位を与えるという制度だよ。 趣旨は理解できる制度。
問題は既存の生涯教育院と違って、該当学校の本当の学位を与えるということ、そしてこの人数分既存の学生定員を減らさなければならないということだ。
学生たちはこれを “大学の学位をお金をもらって販売する行為” と反対していたのだ。総長面談要求が受け入れられないと、大学本館を占拠し、座り込みを行った。
しかし、韓国最高の女子大という自負心がある梨花女子大学位の価値が落ちるのではないかと、また、自分たちの母校の入学定員が減ることに対する利己的な縄張り闘争に見えたので、国民の反応は良くなかった。
ドラマ『ライブ』2話にこのデモシーンが出てくるけど、”総長退陣” の掛け声と当時歌った歌まで同じだよ(笑)
韓国の不文律
学校側の要請で1600人の警察が校内に投入され、デモ隊を強制的に鎮圧してから雰囲気は変わり始める。
数十年間の軍事政権を経験した韓国人には暗黙の原則がある。
大学生のデモの自由は必ず保障されなければならないし、デモ鎮圧のために大学内部に警察が進入することは絶対してはならない行動だ。
民主化運動の時期にすでに数千、数万人の学生が警察に連行されるのを目撃したからだ。
国民が学生たちを応援しなくても、政府を批判し始めた時点。
警察の校内進入に怒った梨花女子大生たちのデモは、集会ごとに約5,000~1万人が参加したほどさらに大きくなり、卒業した先輩たちまでデモに参加し始めると学校側は結局計画を撤回したが、学生たちは校内に警察進入を要請したチェ·ギョンヒ総長の辞退要求デモを続けた。
8月に行われた後期の卒業式では、卒業する学生までデモをしたため、総長の祝辞を省略する恥をかいたこともある。
梨花大の総長は誰のラインで校内に警察を投入し、そこまで持ちこたえるのかという疑問が生じ始めた時点だった。当時話題だった卒業式の映像鑑賞がおすすめだよ(笑)
とても小さな始まり、とても大きな結果
この時期、パク·クネとチェ·スンシルゲートについての記事が徐々に出ていたが、衣類学科のある学生が自分が聞く授業の名簿で、ニュースに出ていたチェ·スンシルの娘 “チョン·ユラ” の名前に気づいた。
そして衣類学科の卒業規定が変更されたことが思い浮かんだ。1年は準備しなければならないファッションショーが突然追加されたため、学生たちの不満が大きかったのだ。
授業で見たこともない体育学科のチョン·ユラが衣類学科の授業を聞いているという点もおかしかったし、卒業規定が突然変わった点も怪しいので、周辺の学生たちに聞いて回った。
チョン·ユラの学校生活について集めた資料が3ギガバイト。 その資料を新聞社に情報提供して知られた事件がまさに、“チョン·ユラの不正入学” 事件。
うちの学科が急に規定も変えておかしいな?ところでうちの科にニュースに出たチョン·ユラがいるって?から始まった学生探偵コナン(笑)
チョン·ユラは2015年に梨花女子大学校体育学科に入学したが、入学過程と学校生活に特恵があったという内容で入試と成績に敏感な韓国世論に火をつけた契機になった。
このニュースが伝わると梨花女子大学の学生たちはさらに怒り、昼夜を問わず大規模デモを続けたが、
それにもかかわらず持ちこたえていたチェ·ギョンヒ総長は10月19日、梨花女子大学の教授までデモに参加すると、結局辞退を発表した。
夏に始まったデモが3ヵ月後に終わった。本当にしつこいおばさん(笑)
デモの時に叫ぶ “解放梨花(해방 이화)” の “解放” は、民主化運動時代の各大学ごとにある象徴スローガンだよ。 詳しい内容は今度別に説明するよ~!
高位層の子どもが大学に入学する方法
チェ·スンシル事件と娘チョン·ユラ
その年の冬、韓国を騒がせたパク・クネ(朴槿恵)とチェ·スンシル事件で韓国人が怒った理由の1つが、チェ·スンシルの娘チョン·ユラの不正入学問題だ。
韓国最高の名門の一つである梨花女子大学に入学できた理由は、2014年仁川アジア大会馬場馬術団体戦金メダリストだったため乗馬特技者として入学。
全国大会入賞歴とアジア大会金メダリスト。このようなものが前の記事(リンク:韓国の大学入試制度)で学んだ学生簿(生活記録部)に追加で入る受賞履歴だ。
ご存知のように乗馬という種目自体がお金なしでは試すことさえ不可能なスポーツであり、人よりは “馬” の方が重要で馬の実力によって決まる種目。
そのため、専門家でさえ高い馬に乗れば乗るほど有利だと言うほどだ(笑)
もちろんアジア大会の金メダリストは規定上十分入学可能な条件だが、拘束までされた理由の1つは入学査定官の面接で金メダルを見せたからだ。
入学査定官の面接では、特恵を防止するために名前と受験番号出身学校などの情報を消して提出した書類(学生簿と自己紹介書)だけで評価することになっている。
しかしチョン·ユラはアジア大会の金メダルを持ってきて直接見せ、入学査定官の1人がこの人が金メダリストだという信号を他の面接官に送ったそうだ。
内定している人に対する自分たちだけの合図が金メダルだったのだ。
当時面接に一緒に参加した他の学生の証言で明らかになったこの内容だけでも規定違反。本当は書類以外には何も見せることができないんだよ。
当時、梨花女子大学の体育特技者募集競争率18.5倍を勝ち抜いてチョン·ユラは合格した。アジア大会メダリストなので、そうかもしれないと思うが、もう1つの問題は、金メダルの獲得時期が願書受付締め切り日の4日後で、締め切り日の時点では獲得していない金メダルをあらかじめ記録していたということ。
願書受付終了後、金メダル獲得、それから面接の順番だったのだ。やはり規定違反。
さらに疑われたのは、チョン·ユラ入学1年前の梨花女子大学の体育特技者種目が11種目から23種目に突然変わり、乗馬が含まれたことだ。
結局、チョン·ユラは梨花女子大学開校以来唯一の乗馬特技合格者だ。
当時、入学処長が入学査定官に金メダルを持ってきた生徒を選ぶよう指示したことが後に検察で明らかになった。 みんな監獄行き~(笑)
梨花女子大学の学生探偵コナンの疑いは驚くべきことにすべて事実だったのだ。すでに1年前の大学の選抜種目から変え、願書志願規定違反、面接規定違反、出席と試験点数特恵、そして入学後は新産業という理由で体育学科と衣類学科が1つの単科大にまとまる校則変更をして、乗馬特技のチョン·ユラが衣類学科生として卒業させようという意図まで。
大学総長から単科大学長、入学処長と担当教授まで、みんなチェ·スンシルの指揮の下で動いたんだ。
関わった教授たちは全員拘束されたが、この事件はこれまで “随時制度” がどのように変質したかを示す非常に良い例だ。
途中で成績特恵を拒否してチェ·スンシルの指示で交替させられた教授は、おかげで監獄行きを避けられた(笑)
高位層の子どもが大学に入学する方法
この事件でまた見ることになったアジア大会の乗馬授賞式の場面には見慣れた顔がもう1人登場する。
ハンファグループ会長の三男、キム·ドンソン。(上の画像の右側)
この男は韓国財閥グループ会長の子どもたちのパワハラを扱った映画『ベテラン』(2015)のモチーフの1人として有名な人だ。
飲酒運転事故に、飲み屋の従業員暴行など経済ニュースより社会ニュースによく出てきた男。この程度なら性格はどうなのか十分予想できるよね?(笑)
チョン·ユラと共に乗馬団体戦の金メダリストだったが、このメダルのせいではなく、すでに8年前のアジア大会で17歳で金メダルを取って軍隊が免除だった。
魔法の単語登場~! “軍隊免除”。 [ium] 優等生たちはもうそろそろ分かると思う(笑)
普通の金持ちの子どもたちは成績を上げるために江南8学区で熾烈に戦ってたが、本当の高位層の子どもたちは一般人が接近できない特技を学んで随時制度を利用して名門大学に入学したり、軍隊免除までも受けてきたのだ。
音楽や美術、舞踊のような芸術分野と珍しい体育分野を利用し、特異であればあるほど、費用が多くかかる分野ほど競争率が低いため、大学入学が容易になる。
チョン·ユラの乗馬を見ても、全国大会に3人が参加し、3人が全員入賞したこともあるくらいなので、学生簿に国内大会の受賞履歴をいっぱい埋めることができる(笑)
チョン·ユラのように学校内部の入学査定官にも影響力を及ぼすことができれば、大学入学は非常に簡単な制度だ。 修学能力試験のように正確な成績が必要ないから。
『イルタ・スキャンダル』 ソ·ゴヌはなぜアイスホッケー選手だったのか?
ドラマ『イルタ・スキャンダル』のウリム高校のソ·ゴヌはアイスホッケーをしていて怪我をして遅れて勉強を始めるということだが、韓国の学校の運動部はほとんどの費用を保護者が負担する仕組みなので、お金のかかるアイスホッケーの場合、韓国全体に高校6チーム、大学5チームが全てだ。
チームもないし選手もいないので、アイスホッケーをすればほとんど大学までフリーパスだという話だ。保護者の方々がそのチームを維持するお金さえあればいいから。
前の記事(リンク:韓国の大学入試制度➁ 韓国で有名な試験用紙流出事件)で確認したように、このドラマは江南の道谷洞(トゴクドン)が背景で、16話の場面を見ると、ソ·ゴヌは大学入学前に高級乗用車に乗って通うほど金持ちの設定が出てくる理由。
もしソ·ゴヌが貧しい家の息子として出てきたら、そのドラマは深刻な設定ミスになるのだ(笑)
韓国で貧しい家の息子がアイスホッケーをすると言ったらアイスホッケースティックで叩かれる(笑)
金持ちではない運動部学生の未来
このようにチェ·スンシルの娘チョン·ユラとハンファグループ会長の息子キム·ドンソン、『イルタ・スキャンダル』ソ·ゴヌの例を通じて、韓国の体育特技者制度がどのように悪用されているのかを調べたところ、現在、韓国ではその反対の場合が多く、社会問題になっているのが実情だ。
幸い費用が少なくて一般の保護者の子どもたちが多く志願するサッカーや野球のような種目の場合、上に上がるほどチームの数が多く減るため、全国大会の成績によって上位段階に上がる構造だが、チームの成績が良くても、監督が生徒を試合に出場させなければ、その生徒は次の段階に進むことができないため、運動部監督やコーチの権限が大きすぎる状況だ。
幼い頃から運動をしてきた場合『イルタ・スキャンダル』のソ・ゴヌのように勉強は疎かにしたので、途中で辞めたら進路が漠然とするしかない。
この点を悪用して保護者に監督の月給や特別手当てを要求することは基本であり、保護者に酒席接待を要求したり選手学生の母親に性的暴行を加えた事例までもあったが、選手である学生たちにも同じで、過度な体罰や性暴力を受けても、学生と保護者は大学進学のために我慢したのだ。
韓国ショートトラック国家代表エースだったシム·ソクヒ選手さえ、高校時代から4年間性的暴行を受けていたことが分かり、大きな衝撃を与えた。
運動が上手な学生を選抜するための体育特技者制度が運動だけ上手では選ばれない状況なので、今も廃止論難が続いているが、チョン·ユラ事件があった梨花女子大学の場合、2019学年度から体育特技者を選抜していない。
今度は今日のチョン·ユラ事件で監獄に行くことになったサムスングループのイ·ジェヨン会長の話で戻ってくるよ~!